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神戸・北野異人館めぐり

ドライブライン

風見鶏の館(重文) 稚日女尊(わかひるめのみこと)を祀る1800年もの歴史を持つ生田神社、御社を包む生田の森に続く北野が歴史に登場するのは治承4年(1180)。平清盛が福原への遷都に際して都の鬼門鎮護のため、京都の北野天満宮をこの地に勧請したことによる。源氏と戦った壇ノ浦の戦いでは、生田の森が平氏の出撃拠点でもあった。その後、歴史に留まるようなこともなく、時代が下って、明治の開港まではいくつかの集落に田畑と山野が広がる農村であった。
開港後、来日して居留する外国人の増加で、居留地は用地不足になった。しかし、居留地を広げることは治外法権拡大につながるため、明治政府は、東は生田川、西は宇治川の範囲に限って日本人との雑居を認めた。
港が見下ろせる高台に競って外国人住宅が建築された。その数は昭和初期ごろまでには200余を数えたという。残念なことに、今回の取材1週間後に、北野の異人館の一軒(グラシアニ邸)が放火とみられる火災で焼失するという不幸に見舞われた。


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ドライブライン

<コース>
坂道で狭く細く曲がりくねった道や階段も多く、車での移動は無理な上、駐車場もほとんどない。JR・地下鉄・阪急の三宮駅周辺の有料駐車場を利用。徒歩で巡る。


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●北野界隈

異人館の建築の特徴は「コロニアル・スタイル」と呼ばれる様式で、ベランダ、下見板張、ペンキ塗り、または赤レンガの外壁に張り出し窓、よろい戸、煙突などでできている。
しかし、昭和14年(1939)第二次世界大戦の勃発やその2年後の昭和16年(1941)太平洋戦争への突入で外国人の多くは国外退去や母国への自発的帰国で日本を離れた。そのため北野界隈をはじめ、神戸山の手の外国人との共生地区の環境が大きく変わったばかりか、空襲を受けて大半が焼土と化した。
その中で、北野町1〜4丁目に至る細長く北側の山にへばりつくように建つ洋館の一部が戦火を免れた。だが、それも次第にビルやマンションへの建て替えが進み、僅かに残った異人館も姿を消しつつあった。

今年2月に火災で焼失したグラシアニ邸
今年2月に火災で焼失したグラシアニ邸
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屋根瓦に鯱、和洋折衷のシュウエケ邸
屋根瓦に鯱、和洋折衷のシュウエケ邸

明治中期建造サッスーン邸
明治中期建造サッスーン邸
ビショップ家住宅は中華料理店になっている
ビショップ家住宅は中華料理店に
なっている


昭和50年(1975)ごろより相次いで発行された女性雑誌で残された神戸異人館の特集などが組まれた。その結果、北野の洋館に異国情緒を求め、たくさんの若い女性が訪れるようになった。
さらに昭和52年(1977年)に放送されたNHK朝の連続テレビ小説『風見鶏の館』で人気沸騰、若い女性の憧れの地ともなった。それまでは閑静な住宅地であった北野界隈は一躍大観光地となり全国的にも有名になった。
昭和55年(1980)には伝統的建造物群保存地区に指定された。しかし、平成7年(1995)1月17日に発生した阪神・淡路大震災により貴重な建物も大きな被害を受けた。その後全国からさまざまな支援を受けながら修復作業が進められ、観光地として復興を遂げたが、現在もそのまま放置された館もある。

北野物語館
北野物語館
北野交番、現役です
北野交番、現役です

ところどころに煉瓦塀が残る
ところどころに煉瓦塀が残る
しゃれた造りの一般の住居です
しゃれた造りの一般の住居です

コーヒーがおいしそうな喫茶店です
コーヒーがおいしそうな喫茶店です
坂道のレストラン
坂道のレストラン

●北野観光案内所

三宮駅から北野坂・トーマス坂を真っ直ぐ上ったところで北野町広場に突き当たる。その広場の脇に、周囲に合わせるような異人館風の建物の中に観光案内所がある。
町の地図をくれ、見るべき異人館と効率の良い見学路を教えてくれる。現在、北野・山本地区周辺だけでも、公開、非公開を含めて20数軒の異人館がある。
/TEL 078-251-8360

●風見鶏の館

北野町広場の前にとんがり屋根の上にたつ風見鶏は、この町の象徴でもある。建築設計はドイツ人の建築家で、住人も明治30年代後半から大正初期にかけて貿易商を営んでいたドイツ人ゴッドフリート・トーマス氏の自邸。レンガ外壁の建物としては北野・山本地区に残る唯一のもの。色鮮やかな赤レンガと石積みの玄関ポーチの他、2階部分の木骨構造など重厚な雰囲気を持つ建物だ。
内部は1階は応接間、居間、食堂、書斎で、2階は夫婦の寝室、子供部屋、客用寝室などのほか、朝食の間というのがある。また1階は自国の中世の城や館風の天井、飾り戸棚、暖炉飾りなどを備えている。建築年代は明治42年(1909)頃だが、昭和58年〜60年(1983〜1985)にかけて保存修理が行われ可能な限り元の姿にもどしている。国の重要文化財に指定されている。
/入館料 500円、TEL 078-242-3223


●萌黄の館

北野町広場の前、大きな楠に囲まれた中に建つ。明治36年(1903)アメリカ総領事ハンター・シャープ氏の邸宅として建築された。
木造2階建て、2つの異なった張り出しの窓を持つ。階段にはアラベスク模様が施され、港が一望できたであろう開放的なベランダには、幾何学模様のフレームのついたガラス戸がはめ込まれている。
萌黄の館(重文)
萌黄の館(重文)

居間
居間
ベランダ
ベランダ

昭和19年(1944)には元神戸電鉄社長の小林秀雄氏の住宅となった。当時は“白い異人館”と呼ばれていたが昭和62年(1987)の修理で、建築当時の淡いグリーンの外壁に修復された。内部1階には応接間、食堂、書斎があり、2階には明るい色調の寝室やバスルームなどもある。風見鶏館と並んで、国の重要文化財指定の建物だ。
平成7年(1995)の阪神・淡路大震災で三本の煙突が落下するなどの被害を受け、ただちに修復したが、西の煙突は落下した当時のままが庭に残されている。
/入館料300円(風見鶏館共通券600円)、TEL 078-222-3310

●うろこの家

観光案内所から北へ細い坂道を上った山への突き当たりに6つの館が建ち並ぶ。最初に出合う「うろこの家」は正確には「うろこの家・うろこ美術館」という。
明治38年(1905)、旧外国人居留地に建てられたが、明治の末に現在の地に外国人向け借家として移築された。外壁を覆う天然石スレートが魚のうろこに似ていることからこの名がついた。
内部にはアンテイークな家具調度品の他、イギリス最古の名窯ロイヤル・ウースターやドイツの磁器工房マイセン、デンマークの王室御用達の磁器ロイヤル・コペンハーゲンなど、質の高い西洋陶磁器コレクションが人気。
/入館料 1,000円、TEL 078-242-6530
うろこの家
うろこの家

●山手八番館・北野外国人倶楽部・旧中国領事館

うろこ館と並んだ一画に、3つの異人館はある。「山手八番館」は美しいステンドグラスで知られる。館内には近代彫刻の父といわれるオーギュスト・ロダンや彼と並ぶ近代彫刻の巨匠アントワーヌ・ブールデンの名作とともに、ガンダーラの仏像やタイの仏頭などが展示されている。
/入館料 500円 TEL 078-222-0490

その近くには、開港当初外国人たちの社交場だった「北野外国人倶楽部」がある。館内にはブルボン王朝やビクトリア王朝のころ貴族が使っていたといわれる大型暖炉や豪華な家具調度品が整う。欧風庭園の屋外にはミニチャペルも建っている。
/入館料500円、TEL 078-242-6458

山手八番館
山手八番館
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外国人倶楽部。入り口にはブランデルグ門のようなオブジェが
外国人倶楽部。入り口には
ブランデルグ門のようなオブジェが


ここより一段下ったところには、中国の政治家・王兆銘が昭和15年(1940)、南京に親日政府を樹立したとき、中国領事館として建てた「旧中国領事館」がある。館内には中国製の家具調度品や美術品が展示されている。
/入館料 500円、TEL 078-271-9278

狭い坂道を下ると北野地区のメイン通り「北野通り」に出る。通りの両側には白亜の壁に緑の柱の旧パナマ領事館、大正4年(1915)に建てられた白い板壁にワイン色の縁取りがきれいなライン館、イギリス紳士のライフスタイルが残るコロニアル様式の英国館、元外国人専用アパートだった洋館長屋、そして英国の狩猟家が住んでいたベンの家が並ぶ。それぞれお国自慢のコレクションで人気を集めている。

入館料及びTEL:
旧パナマ領事館500円078-271-5537
ライン館無料078-222-3403
英国館700円078-241-2338
洋館長屋500円078-221-2177
ベンの家500円087-222-0430
パナマ館
パナマ館
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英国館
英国館
旧アメリカ領事館官舎
旧アメリカ領事館官舎

ラインの館
ラインの館
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しゃれたベランダ(ラインの館)
しゃれたベランダ(ラインの館)

ライン館の窓越しからの神戸市内
ライン館の窓越しからの神戸市内
ラインの館前に建つ西洋長屋
ラインの館前に建つ西洋長屋

オランダ館は閉鎖されたが・・・
オランダ館は閉鎖されたが・・・
イタリア館
イタリア館

デンマーク館
デンマーク館
デンマーク館のテラス
デンマーク館のテラス

オーストリア館
オーストリア館
オーストリア館前のカフェ
オーストリア館前のカフェ

●ユダヤ教教会(シナゴーグ)

世界に離散したユダヤ人は各地で金融業などを構築、日本にも明治の開国とともに昭和初期にかけて神戸や長崎にはユダヤ教徒のコミュニティがあった。しかし、第二次世界大戦中に多くのユダヤ人はアメリカへ移住。現在ユダヤ教会は、東京・港区広尾と、神戸の2ヶ所だけ。
高い塀に囲まれ、内部は見学できないが、建物にはヘブライ語の表記と、日本ではあまり見ることのないダビデの星が掲げられている。
ユダヤ教・シナゴーグ、ダビデの星
ユダヤ教・シナゴーグ、ダビデの星

●ジャイナ教寺院

正確にはバグワン・マハビールスワミ・ジェイン寺院という。仏教の開祖シャカとほぼ同時代(前6世紀〜前5世紀)マハーヴィラを師と仰ぐ。アヒンサー(不殺生)の誓いを厳守する苦行・禁欲主義として知られる インド第4の宗教、ジナ教ともいう。
日本には唯一の寺院で昭和60年(1985)に建てられた。殺生を禁じた宗教であり、多くの信者は商人や金融業者であることから建設費は浄財で賄われたという。
北野通りに面しているが、住宅街の一角にあるため注意しないと見逃しそうだ。日曜祝日は信者ではなくても拝観できる。
ジャイナ教寺院
ジャイナ教寺院

●イスラム寺院(モスク)

神戸ムスリムモスクが正式名だ。昭和10年(1935)、神戸在住のトルコ、インド人などの貿易商人らの出資で建てられた日本で最初のモスクである。
ムスリムとはイスラム教徒の意。内部見学は個人の信ずる宗教に問わず可能。ただし、半ズボンやミニスカートといった肌の露出は控えること。
隣接するイスラーム文化センターでは、イスラムの基礎知識などの研究会も開かれている。
イスラム教のモスクも
イスラム教のモスクも

●キリスト教会

神戸にはキリスト教会は沢山ある。ここ北野だけでも「神戸パプテスト教会」、「神戸ハリスト教会」、「カトリック神戸中央教会」や「神戸北野教会」とプロテスタントやカトリック、またはロシア正教などがある。
宗教色濃いものから結婚式場などイベント会場のような華やかなものまである。もちろんここには日本の神様を祀る生田神社、風見鶏の館の上には、異人館を見下ろし、神戸の港も見える北野天満宮もあることをお忘れなく。
カトリック教神戸中央教会
カトリック教神戸中央教会

北野天神からみる神戸の街並み
北野天神からみる神戸の街並み
清盛が福原の安全を願って勧請した北野天神
清盛が福原の安全を願って
勧請した北野天神




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取材:2012年2月

※ドライブコースの情報はそれぞれの記事の取材時点のものです。