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春の信州・高遠



松本から諏訪そして高遠へ

日本一の桜の名所とまでいわれる高遠城址は雪の中央アルプスをバックに、年輪を重ねた大木が誇らかに咲く日を待つ。もうすぐ自慢の桜が山一面をピンクに染める。
ここ高遠城は、天正10年(1582)織田信長が信玄亡きあとの武田氏を滅ぼすために一挙に兵を送り込んだ古戦場でもある。高遠城の戦いは武田氏滅亡の場としても有名なところ。いまはその悲しい歴史の跡をとどめるものはほとんどないが、城址公園の春はもうすぐ桜をお目当てに訪れる人々で賑わう。
また高遠から人工湖美和湖周辺には江戸時代の悲恋物語、絵島の資料館や戦前の教科書で知られた“孝行猿”の話の舞台の家などがある。のどかな山村をドライブしながら伊那市へと、春の一日を走ってみた。




松本−(長野自動車道)−諏訪IC−(国道152号線)−高遠町−長谷村−(国道361号線)−伊那市−松本
全行程 約100km、1泊2日




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●松本から諏訪

春とはいえまだ冷たい風の吹く信州、松本。時に粉雪も舞う3月も下旬のある日、長野自動車道を諏訪へと向かった。
岡谷を過ぎると視界が開け、諏訪湖が時折さす春の明るい光の中で輝いていた。諏訪湖の全容を眺められ、温泉もある諏訪サービスエリアは長距離ドライバーにとって人気の場所だ。松本からたった25kmほどなのに、つい立ち寄ってしまう。

諏訪ICを出て国道20号線を少し下ると高遠方面への分岐点へ。標識に従いながら高遠への国道152号線を辿る。
やがて急なつづら折れの山道へとさしかかる。桜の季節から夏にかけて交通量もかなり多いので、ぜひ安全運転を心がけたいところだ。
一気に山を上ると、八ヶ岳連峰やその山麓に広がる茅野市が木々の梢の間から望める。間もなく杖突峠だ。
この峠の茶屋からは諏訪湖や茅野市、白く曲線を描いて延びる中央道、さらに八ヶ岳、霧ヶ峰、美ヶ原の山々などが一望できる。茶屋付近には無料駐車場がある。

●高遠へ

高遠へのこの国道152号線は別名"杖突街道"とも呼ばれている。
藤沢川沿いに走る国道はかつては高遠から諏訪へ抜け、甲州街道や中山道へと通じる重要な道であった。いまは静かな山村風景がひろがるのどかなドライブウェイだ。

●高遠城址公園

高遠はかつて伊那谷と甲州を結ぶ要衝の地として栄え、明治に至るまで伊那地方の政治、経済、教育、文化の中心でもあった。
戦国時代、武田信玄によって築城されたが、織田信長との戦いで敗れた後、江戸時代には内藤氏の居城としてこの高遠の高台に建っていた城も明治になって取り壊された。だが、掘、石垣、橋などが残り、高遠はいま城址公演として人々の憩いの場になっている。
城址に植えられたコヒガンザクラは約1500本余り。樹齢100年を超える老木もある。県の天然記念物に指定され、花見の時期には遠く県外からも沢山の人で賑わう。
残雪の南アルプス、中央アルプスを背景に眺める桜は天下一品。小ぶりだが赤味を帯びた可憐な花があたりを埋め尽くすさまは「天下一の花」とたたえられるほどに壮観だ。
取材時は、まだ花には早かったが、公園内は花見の準備に追われていた。

●高遠郷土館

城址公園から車で3分ほどにある郷土資料館で、町内から出土した土器や高遠焼、高遠石工などの資料が展示されている。
また、隣には絵島囲屋敷がある。
江戸時代の奥女中頭であった絵島は、当時御法度であった歌舞伎役者の生島との恋に落ちたのをとがめられ、ここ高遠に流された。
この地で28年という長い歳月を囲屋敷の中で過ごし生涯を閉じた悲恋物語は小説や芝居にもなって多くの人々を泣かせたという。絵島の暮らした屋敷の部屋が復元されている。
ここから車で数分のところにある蓮華寺には絵島の墓がある。

●長谷村

高遠から南へ少し行くと人工湖、美和湖があり、湖畔にはおしゃれなホテルもある。
この南に細く延びる湖に沿って国道152号線に車を走らせると、「孝行猿」の物語の家がある。といってもいまはほとんどの人にはなんのことがか分からない話だ。昔の小学生の教科書に「修身」があった時代の話である。
人間に捕えられた母猿の身を案じて子猿がそばに付き添うという。猿でも親孝行をするという教科書の教えがあったそうだ。その物語の発祥地であり、いまは民家の一角に当時の物語の猿の親子がいたという囲炉裏などが残されている。

鹿塩川沿いに走る国道を注意深く見ていくと狭い橋のたもとに「孝行猿」という標識に従って橋をわたり約7km、こんな山奥の何処にと思われる山道を上ると、十数軒の家が寄り添うように建つ集落へ着く。この集落がそれ。
囲炉裏の他、昔の教科書などが展示されている。最近では小さな子供を連れた若い家族も訪れるという。
このあたりは南アルプスの山深いところ。鹿やいのししも多く、国道沿いにはそれを食べさせる料理屋もある。

●伊那市

国道152号線はこれより大鹿村でぷつりと途切れるが、駒ヶ根市、あるいは松川町へと伊那谷へ下る道がある。
ただし、取材当時は長谷村から駒ヶ根市に向かうところで土砂崩れのため通行ができず、再び高遠へ戻り、国道361号線を伊那市へと下った。
中央アルプスと南アルプス、その山々を源流に持つ天竜川沿いに広がる風光明媚な伊那市は、古くから三州街道と権兵衛街道、また高遠を経由して甲州街道などが交差する要衝の宿場町として発展してきた。いまは伊那谷一の大きな町である。
ここから伊那谷と木曽谷を結ぶ権兵衛街道は、300年前に切り開かれた中央アルプス越えの峠道だ。馬を引いて登った峠道も一時は中央線の開通で車での通行ができなくなったこともあったが、現在は木曽と結んでいる。
車でも通れるが、信濃路自然歩道ルートに指定され観光ルートにもなっている。
市内には南アルプスを望む春日公園と、天竜川東岸にある伊那公園という2つの市民の憩いの場所がある。どちらも桜の名所だ。

時間のある人は伊那より約10km南の駒ヶ根市からロープウェイで中央アルプス駒ヶ岳山頂近くへ登ってみるのもいい。また、天竜川沿いをアルプスを眺めながら伊那谷を下るのもいいだろう。これらのコースはまた改めて紹介したいと思う。



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高遠町
市の情報のほか、さくらまつりなどの桜関連情報が充実。高遠城址公園の満開予想は4/20。
伊那市
市政や観光案内、体験のできる「みはらしファーム」や「みはらしの湯」の紹介など。
南アルプス
南アルプスの麓に位置する高遠町と長谷村に関するサイト。みどころ紹介やキャンプ場情報など。

取材:2000年3月