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瀬戸内しまなみ海道・前編
(西瀬戸自動車道)



瀬戸内しまなみ海道

「1999年5月1日 瀬戸内しまなみ海道全線開通」というニュースが躍った。尾道〜今治間の6つの島を縫って大小10本の橋が結ぶ。総延長60.1km、本州から四国への3つ目のルートとなる。
アーチ橋、吊り橋、斜張橋とそれぞれ異なる形式で造られ、海道沿いには随所に展望台があり、さまざまな形の美しい橋を見ることができる。
折りしもこれから新緑の季節、日により時刻により見るものすべてを豊かに彩る。
今回は、いま話題の「しまなみ海道」、さらに倉敷と坂出市を結ぶ瀬戸大橋を経由して、瀬戸内海をぐるりと一周する。約650km、2泊3日を予定したドライブだ。
橋を渡って旅に出、橋を渡って旅を終える、そんな“橋のある風景”にスポットをあてたドライブの旅を紹介しよう。



コース

高松空港−(松山自動車道)−松山−道後温泉(泊)−今治市−(しまなみ海道で)大島−伯方島−大三島−生口島−因島−尾道(泊)−(中国自動車道)−倉敷市−(瀬戸中央自動車道・瀬戸大橋)−琴平町(金刀比羅宮)−高松空港
全行程 約650km 2泊3日


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●ニッポンレンタカー高松空港営業所

東京からのフライトは残念ながら頻繁にはないので、午後1時の便となった。旅行を計画する人には早めの予約をすすめたい。
東京から約1時間。高松空港にはレンタカーのピックアップカーが待機しており、予約客を乗せてただちに車の用意された営業所へ。素早く手続きを済ませると、所員が親切に不慣れな道の案内までしてくれる。
ちなみに、2000年4月27日までは、この地域限定で「しまなみ海道新発見」というキャンペーンが実施されており、レンタカーを割安に利用することができるのでおすすめだ。(対象営業所や料金についてはホームページをご参照ください)
今回旅をともにする車はB-Aクラス(1,500cc)、白の三菱ランサーだ。車体も車内もきれいで、気持ちよく出発。

○松山自動車道

高松空港からほど近い高松西ICへ。ここから松山市まで約150km。ところどころ工事中で、まだ片道一車線、対面交通の開通間もない部分もある。伊予三島市あたりで僅かに海を眺めることができるが、風景を楽しむというよりも機能優先道路だ。松山まで約2時間。四国も結構広いものだと感心させられる。

●道後温泉

夏目漱石の小説『坊ちゃん』や近代俳句の大家正岡子規を生んだ松山と並んで、多くの文人墨客に愛されたところ。また、日本書紀にも登場するといわれる道後温泉は、その歴史も3,000年と、日本最古。
現在は道後温泉のシンボルでもある木造白壁に黒瓦屋根の道後温泉本館を中心に、近代的なホテルが立ち並ぶ。
また、伊予鉄道の道後温泉駅は、明治に建てられた時と同様に復元されたクラシックな洋風建築であり、駅前街路灯もガス灯と昔の雰囲気を演出しているが、どちらかというと期待していた古い温泉町のイメージは薄い。

●道後温泉本館

まさに道後温泉のシンボル。木造三層楼の共同浴場。明治27年の建築以降手を加えてきたとはいえ、古風で風格あるこの共同浴場をなくして道後温泉はない。
屋上には太鼓櫓の振鷺閣(しんろかく)があり、毎朝6時半に朝湯太鼓を鳴らす。大衆的な“神の湯”と少し上等な“霊の湯”(たまのゆ)とがあり、料金はどちらも入浴のみと休憩を含むものの二通りがある。ほかに、皇室専用湯と夏目漱石ゆかりの「坊ちゃんの間」(見学できる)もある。
/入浴料:神の湯 300円(休憩所利用620円)、霊の湯 980円(休憩所利用料込み)、無休
/TEL 089-921-5141

もう一つの共同浴場「椿の湯」は、本館前の商店街を50mほど歩いたところにある。こちらは鉄筋コンクリート造りの和風建築。泉質は弱アルカリ性単純泉で本館と同じだが、観光客に人気の高い本館に比べ、地元の利用者が多いそうだ。(入浴料 300円)
このほか、ホテル・旅館が74件、狭い道後の町にひしめき合って建つ。ホテル・旅館の多くは前記の2つの共同浴場とは異なり、限られた天然温泉湯を分け合っているという。地元のタクシー運転手の話では、7割が水を加えた沸かし湯を使用しているという宿も少なくないとか。
道後温泉に泊まるならばビジネスホテルなどに泊まり、情緒たっぷりな昔ながらの温泉である共同浴場で本来の温泉気分を味わうというのもひとつの楽しみ方だ。

●道後−松山−今治

松山市街地にある標高132mの勝山にそびえ立つ松山城へは、ロープウェイで5分(往復400円)。
この松山から今治ICまでは海沿いの国道196号線を走る。穏やかに晴れた青空の下、遠近に島影を眺めながら、まずはゆっくりドライブ。
途中、潮干狩り、海水浴、その他マリンスポーツやキャンプなどの楽しめる海浜公園もある。約40kmほどで、いよいよ開通したばかりの三連吊り橋「来島海峡大橋」だ。

○しまなみ海道

かつて毛利一族を味方につけ日本最強といわれた 「村上水軍」 が自由に船を操り渡り歩いた芸予海域の6つの島を、一本の道が繋ぐ。
今治から最初の橋が来島海峡大橋だ。続いて大島−伯方島間840mの伯方・大三島橋。そして、伯方島−大橋にかかる大三島橋、大三島−生口島をまたぐ多々羅橋、生口島−因島を結ぶ生口橋、因島−向島間の因島大橋、最後は向島−尾道間に架る新尾道大橋尾道大橋の2つ。
最も古い尾道大橋は、昭和43年(1968)建造のもの。それぞれに開通年の違う橋が一本となって、今、一気に全線開通した。

しまなみ海道ドライブ
右の画像をクリックするとしまなみ海道ドライブ体験ができます。→
(約263KB)


●来島海峡大橋

今治、馬島を中継して武志島−大島を繋ぐ来島海峡大橋は、約9年の歳月をかけ今年5月に完成した世界初の3連吊り橋。6本の主柱からなる3連続した橋は、その長さを合計すると4km余りになる。
橋へ向かう前に、手前にある来島海峡SAに寄ろう。
今治の北約1kmだが、SAから3連の吊り橋が一望できる。現代技術の粋を集めて建設された3連吊り橋の優美な姿に、思わず感嘆の声を上げてしまう。ちょうど、芝浦とお台場に架るレインボーブリッジが3つ繋がったような形をしているが、その背景は高層ビル群ではなく、青い海と緑の島だ。橋を眺めながら、このSAの名物である太刀魚の串焼きを頬張る。結構旨い。(1本300円)

この橋は、日本3大急潮の1つといわれ潮流が最速10ノットにも達する来島海峡をまたぐため、かなりの難工事だったという。
交通量はそれほど多くないが、誰もが橋からの眺めを楽しんでゆっくりと走る。碧い海に汽船や白帆の船が行き交い、大きな渦潮が橋の欄干を透して見え隠れする。
「しまなみ海道」は、新尾道大橋を除く全ての橋に自転車と歩行者専用道がある。途中にある展望台は、残念ながら自動車の乗り入れは禁止だが、4kmの長い橋は車でも十分に景色を楽しめる。

●大島

来島海峡大橋を渡り終わり大島南ICを出て左折、渡ってきた大橋の下へ。橋を見上げ、美しさと巨大さを再確認する。
フェリーや漁船の小さな湊にはまだ開店間もない物産店があり、瀬戸内海で獲れる天然のタコや鯛が水槽に泳ぐ。値段を聞くと、耳にピアスの光る若い漁師が、50〜60cmの真鯛で2,500円、タコは1kgにつき2,000円だと教えてくれた。まだ観光地化されていないのか、ほかに比べ格安だ。
橋をくぐって海岸線を辿ると、反対側からではあるが大橋のほぼ全容を見渡せる。
大島南のICを出て右、亀老山展望公園へ。ここからの眺めは絶景で、来島海峡大橋の全容が一望できる。『しまなみ海道』一の眺望だと、地元の人が自慢する。

●伯方(はかた)・大島大橋

昭和63年(1988)に開通した。正確には2つの橋で、大島橋は840mの吊り橋、伯方橋は325mの桁橋、約1kmの海峡に架る。
伯方島は、人口9,000人弱の一島一町の島。島の北西部にある開山公園は標高149mの開山の山頂にあり、展望台からは開通したばかりの多々羅大橋を眼下に、大三島橋も眺められる。春には1,000本ものソメイヨシノが咲き、秋には紅葉で山が彩られると島の老人がわざわざ車に寄ってきて教えてくれた。
伯方島ICを出たところでは、今夏オープンするというレジャー施設「伯方S・Cパーク」を突貫工事中。体育施設やウォータースライダーつきのプール、人工ビーチなどができるということだ。

●大三島橋

伯方島と大三島を繋ぐ328mの白いアーチ橋は昭和54年(1979)の開通で、アーチ橋としては東洋一の規模を誇る。
橋が見えるスポットとしては、大三島ICを下りて国道317号線を戻り、鼻栗展望台へ。アーチ橋の全容が見える。
また、海岸線沿いを走る国道317号線は景色がよく、戻り道だというのになんとなく得をした気分になる。
また、その後多々羅大橋へ向う前に、古くから朝廷や多くの武将たちの信仰を集めた大山祇神社を訪れてみるのもよい。境内には神武天皇東征の折り祭新の子孫がお手植えしたという樹齢2,600年の巨木がある。本殿は鎌倉時代に造営されたもので、国の重要文化財に指定されている。ここには、室町末期周防の大内氏から島を守るために出陣した18歳の鶴姫が戦いを勝利に導いたという鎧が収められている。胸が豊かでウエストの締まった日本唯一の女性用鎧だ。瀬戸内のジャンヌ・ダルクとして、今も島の人々の胸中にあるとか。

●多々羅大橋

愛媛県と広島県を直接結ぶ、まさに夢の架け橋である。橋の長さは1,480m、フランスのノルマンディ橋を超える世界一の斜張橋だ。(海外編「北フランスへの旅」参照)
最新の架橋技術を駆使して今年5月1日に開通するまで、7年の工期をかけた。天を貫くような主柱間は890m。その2つの3角形に無数に張られたケーブルは、青い空と紺碧の海に誇らしく銀色に映える。
「しまなみ海道」の数ある橋の中でもハイライトといえよう。
また、大三島、多々羅しまなみ公園からの大橋の眺めは実に迫力満点で、時を忘れてしまいそうだ。


瀬戸内しまなみ海道・後編 へ続く


橋の通行料金一覧(普通車)
来島大橋今治−大島南1,900円
伯方・大島大橋大島北−伯方島600円
大三島橋伯方島−大三島500円
多々羅大橋大三島−生口島南850円
生口橋生口南−因島南400円
因島大橋因島南−向島800円
尾道大橋向島−西瀬戸尾道300円
瀬戸大橋児島−坂出3,950円



○ニッポンレンタカーの車種・料金

詳しくは車種・料金一覧表をご覧ください。

しまなみ海道新発見キャンペーン

○岡山県、広島県、香川県、愛媛県内のニッポンレンタカー営業所

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広島県しまなみ海道'99イベント協会
「しまなみ海道'99」のイベント情報を体系的に掲載している。イメージソングの紹介もある。
愛媛県しまなみ海道'99イベント委員会
愛媛県庁ホームページ内に「しまなみ海道'99」のコーナーがある。しまなみレディーの紹介も。
しまなみ協議会
「しまなみ海道'99」に関する情報をはじめ、しまなみ海道のサイクリングマップや地図、各橋の通行料などの表がある。
今治市
レジャーや宿泊、駐車場マップなどの他、お勧め料理の紹介とお店のリストを掲載している。
大三島町
見所や食べ所、宿泊施設などの情報を掲載。「記念撮影スポット」や「トイレマップ」がうれしい。
道後温泉
「神の湯」「霊の湯」について知りたい方はこちら。「ぼっちゃんの間」や「ぼっちゃんのカラクリ時計」に関する記述もある。

取材:1999年6月