東北の旅(緑の中を走る) 仙台・松島編

いま新緑に包まれた東北地方はこれから一年で一番いい季節を迎える。
今回はその緑の季節を迎えた杜の都仙台から松島へ、そして東北自動車道を駆け上がり青森へと車を走らせた。
一度は行ってみたかった下北半島を一周し、八甲田山を回るという少し長い旅であったが、自然のすばらしさはもちろんのこと旬の山菜料理や素朴な温泉、なによりも人なつこくて暖かい人々との出会いが楽しい一週間であった。
今回は「仙台・松島編」「下北半島一周編」「弘前・八甲田山編」の3回に分けて紹介しよう。

<コース>
東京−(東北自動車道)−仙台−(国道45号線)−松島−(県道9号線)−東北自動車道大和IC−青森−(国道4号線)−浅虫温泉−野辺地−(国道279号線)−むつ−恐山−薬研温泉−大畑町−(国道279号線)−大間崎−(国道338号線)−仏ヶ浦−むつ−(国道279号線)−十和田−奥入瀬渓谷と十和田湖−八甲田−酸ヶ湯−弘前−盛岡−(東北自動車道)−(磐越自動車道)−会津若松−(東北自動車道)−東京
全行程 約2,000km、6泊7日
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杜の都仙台と芭蕉も愛でた松島を行く
杜の都と謳われる東北最大の都市仙台は、その名のごとく大通りにはケヤキの大樹が被い、その道は仙台藩伊達政宗の居城青葉城址へと続く。
仙台市のみどころは東北ゆかりの芸術家の絵画、彫刻など幅広いジャンルの作品が展示された宮城美術館、仙台市の歴史博物館などもあるが、ここはやはり青葉城址敷地内の探索だろう。
●青葉城址
 青葉通り
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JR仙台駅前からケヤキの大通り青葉通りを西へ、広瀬川に架かる大橋を渡る。
樹木の中を道なりに行くと城址(青葉山公園)入り口がある。駐車場の看板と料金所があるのですぐ分かる。
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伊達家62万石、13代270年続いた居城も当時の石垣と復元された隅櫓があるだけ。
東と南に天然の断崖の上に築かれた城には将軍家康の警戒を避けるためあえて天守閣を造らなかったといわれている。
城跡には伊達政宗の騎馬像があり、この標高120mの天然の要害からは仙台市街が一望できる。
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 伊達政宗の騎馬像(青葉城)
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 青葉城址から仙台市街を望む
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また「荒城の月」を詠った土井晩翠はこの青葉城(仙台城)を舞台にイメージして書いたという。荒城の月の歌碑もある。
敷地内には青葉城資料展示館があり、青葉城を復元した映像を上映している。
/入館料 700円、TEL 022-227-7077
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●瑞鳳殿
伊達政宗の廟所瑞鳳殿は政宗が自ら選んだ地でもある。
寛永14年(1637)に建てられ、昭和6年に国宝指定を受けた。だが、残念なことに戦災で焼失した。
見事な色彩と彫刻が施されている本殿は昭和54年に再建されたもの。隣接する瑞鳳殿資料館には、再建時に発掘された太刀や武具などの副葬品の他、遺骨から復元したという伊達政宗の像がある。
/入館料 550円、TEL 022-262-6250
夏の風物詩“七夕祭り”はこれから。有名なこの祭りは毎年8月6日〜8日までの3日間開催される。
今年もまた市内29ヶ所の商店街が吹き流し、千羽鶴、くす玉など豪華にまた色彩豊かに飾りたてる。その他パレードや数々のアトラクションもあり、これらをお目当てに全国から200万人もの人が訪れて賑わう。
前夜祭(5日)は広瀬川河川で1万2,000発もの花火が打ち上げられる。
問い合わせ/仙台市観光交流課 TEL 022-214-8260
●松島へ
仙台市の中心部を走る国道45号線を松島への標識に従って約30kmでJR仙石線「松島海岸」駅前に出る。
松島見物は土産物屋の客引きの声に従って駐車場を見つけるのもよいが、町営駐車場もある。
松尾芭蕉が見た松島は、その風景の美しさに感動のあまり「松島や、ああ松島や・・・・」と言ったが、とうとう俳句が作れなかったいう。芭蕉の感激具合が伝わってくるようだ。
 福浦橋(松島)
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もちろん、現在の松島は芭蕉のころとは大きく様変わりしているだろう。自然の浜は人工公園になり大型ホテルや色とりどりの看板を掲げた土産物店や食堂が並ぶ。
が、いま芭蕉がこの景色を見ても同じく「松島や、ああ松島や・・・」と言葉もないかも知れない。松島湾に浮かぶ大小260余りの島々の自然はいまも昔と変わらぬ美しさで、私たちに感動を与えてくれる。
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松島は「天の橋立」、「安芸の宮島」とともに日本三景の一つに数えられている。自然美もさることながら、瑞巌寺、円通院、五大堂など由緒ある文化財も点在する。その他、博物館や水族館など観光スポットもある。
松島へは塩竃から観光船でのんびり行くのもよい。車は松島海岸まで回送もしてくれる。観光シーズンは国道45号線は混み合うし、船は松島観光とは切り離せないのでこのプランは一石二鳥だ。
●瑞巌寺
観光船着き場の手前国道45号線を少し山側へ入ったところにある。
「奥州随一の禅寺」といわれ、伊達政宗の菩提寺としても知られる国宝寺である。
天長5年(828)に慈覚大師によって創建された。現在の建物は慶長14年(1609)伊達政宗が名工を集めて5年の歳月をかけて完成させたもの。安土桃山時代の様式を取り入れた豪華な建築物のうち本堂、庫裏、回廊、お成り玄関などが国宝に指定されている。
 瑞巌寺の中門
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 瑞巌寺の回廊
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「金壁荘厳を輝し」と芭蕉によって謳われた障壁画は昭和60年から保存修理と復元模写事業が行われ、平成7年に完成した。
狩野左京などの筆による障壁画、はるか遠い熊野より取り寄せた檜やケヤキなどの良材、欄間の見事な彫刻など時の権力者伊達政宗の世界をじっくり時間をかけて見たい。
青龍殿は宝物殿となり伊達家の遺品が展示されている。
/拝観料 宝物殿込み700円、TEL 022-354-2023
瑞巌寺に隣接する「円通院」は伊達政宗の孫である光宗の廟所だった寺。
日本庭園を抜けた奥に建つ三慧殿に安置された厨子には、白馬に跨る衣冠装束の光宗像が祭られている。この厨子は重要文化財に指定されている。
/拝観料 300円、TEL 022-354-3206
●観瀾亭
伊達政宗が豊臣秀吉から譲られたという伏見桃山城の一棟。2代藩主忠宗がはるばるこの地に移したものとされている。
いつの世も時の権力者のすることは凄い。18畳の京間が2室、その床の間の障壁画と襖に描かれた金箔の画は国の重要文化財だ。
敷地内には松島博物館があり、伊達家ゆかりの工芸品が展示されている。
/入館料 200円、TEL 022-353-3355
●五大堂
 五大堂への橋
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土産物屋の並ぶ国道から朱塗りの太鼓橋を渡った小さな島にお堂が立つ。
大同2年(807)に坂上田村麻呂が建てたものだが、現在の建物は伊達政宗が再建した。
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五大堂の名前の由来は慈覚大師が彫ったという五大明王が安置されているからといわれている。単層宝形造りのお堂は名実ともに松島のシンボルだ。
国の重要文化財のケヤキ造りの桃山建築見たあとは松島観光の目玉ともいえる観光船に乗って点在する島々の風景を堪能しよう。
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 松島の五大堂 (画像をクリックすると拡大写真が表示されます)
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●島めぐり観光船
 島巡り観光船の船着き場
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観光船に乗って大小260余もある風光明媚な松島湾の眺めを楽しもう。
湾内を周遊する大型観光船「仁王丸」は所要時間約50分、料金1,400円、松島−塩竃間を結ぶ「松島湾観光汽船」は所要時間約1時間、料金1,420円。
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その他、九州耶馬渓、陸中の猊鼻(けいび)渓とならんで日本三大渓の一つに数えられている奥松島最大のみどころ嵯峨渓への遊覧船などがある。
問い合わせ/TEL 022-354-2233
松島の観光に関する問い合わせ
/松島町産業観光課 TEL 022-354-5708
遊覧船に乗らずドライブだけを楽しみたい場合は松島湾をめぐる“奥松島パークライン”を走って奥松島へ。リアス式海岸線、とくに宮戸島の最先端の大浜や月浜、西海岸蛤浜、野蒜海岸は松原の波も静かな海水浴場で、夏には家族連れで賑わう。
また石巻へともう少し足を延ばして、牡鹿半島を一周するのもよい。牡鹿半島の先端へと結ぶ“牡鹿コバルトライン”から金華山と沢山の島々を眺めるドライブは快適だ。
さらに、かつて捕鯨で栄えた町ならではの施設“おしかホエールランド”などがあり、クジラの生態、生息地、などクジラに関することがわかりやすく説明、解説されている。
なかでも人気のあるのが、ザトウクジラの模型や敷地内に展示されている全長68.37mの捕鯨船だ。日本人とクジラのかかわりの歴史などがよく紹介されている。
現在、世界の調査捕鯨反対運動の中、日本のクジラ文化を知る上でもぜひ訪れてみたいところでもある。
牡鹿半島に関する観光の問い合わせ
/牡鹿町産業観光課 TEL 0225-45-2114
●再び東北自動車道へ
松島から田植えも終わり若草色の水田の広がりの中、取材者は県道9号線を東北自動車道大和ICをめざしてドライブ。
これより青森へと一気に北に向かった。
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 水田地帯を走る
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○ニッポンレンタカーの車種・料金
詳しくは車種・料金一覧表をご覧ください。
○宮城県内のニッポンレンタカー営業所
ニッポンレンタカー ホームページの営業所検索で、宮城県の営業所リストをご覧いただけます。
- ・仙台市の観光情報
- 仙台市観光交流課による。観光アクセスマップや歴史、景勝地の案内、七夕まつりや温泉情報など。
- ・松島町役場
- 町の情報のほか「松島四大観」や瑞巌寺はじめ観光名所、各種博物館や観光船の案内などがある。
取材:2002年5月
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