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秋の新潟 日本海2



日本海パークラインから酒田市へ

「海は荒海、向こうは佐渡よ」と詠われた新潟から山形へ北上する日本海沿いは、冬を除いて穏やかな日も多い。松林や岩礁、奇岩の続くシーサイドを佐渡や粟島の島影を眺めながらのドライブは実に快適。
とくにこれからの季節は観光客も少ない。また工場やドライブイン、色とりどりの看板のひしめく太平洋岸に比べ、自然の多く残る長い海岸線をのんびり辿るのもいいものだ。
途中には芭蕉や親鸞上人の足跡、由緒ある古刹、城下町村上に残る武家屋敷などみどころもいっぱいある。
また、いくつもの小さな港では近海で捕れる魚の水揚げ風景が見られたりと変化に富んだコースでもある。





新潟市−(国道113号線)−乙宝寺−村上市−笹川流れ−山北町
全行程 約90km、1日




<ルート付近のリンクポイントの地名をクリックしてみてください>



●国道113号線と乙宝寺(おっぽうじ)

新潟市から約40km、乙宝寺への道は海辺沿いの通称“夕日ライン”、国道113号線を走る。
20kmほど過ぎると道は見事な松林の中へと続く。昔の街道の多くはこんな風景ではなかったか、と思える道だ。
その名も“下越の松林”といわれるあたり、荒川より数km手前に乙宝寺への標識があり、それに従って右折。約4kmで鬱蒼とした老杉や松などの林の中にこの寺があった。
門前には、湧き水の池に鯉やスッポンが泳ぐ。
創建は、天平8年(736)聖武天皇の勅願により開山されたという。「古今物語」「古今著聞集」などにこの寺にまつわることが記されている古い寺である。

本堂に向かって右に立つ三重の塔は、国の重要文化財でもある。そのほか朱塗りの門に立つ仁王尊は金堂の古材を使用した1745年行基菩薩の作とされている。
ガイドブックなどではあまり紹介されていないが、一見の価値のある古刹である。境内に湧く水は弘法大師お授けの清水といわれている。胎内川の伏流水が自噴したもので、上質の自然水。お茶や健康薬用として用いられている。

門前には2軒の旅館とわずかな土産物屋があり、いまはこうして寂れているが、昔は各地からの参拝者で賑わっていたとか。

●瀬波温泉

国道113号線は荒川を渡ると同じ海岸を走りながら国道345と番号を変える。約20kmで村上市に入る。
その少し手前、岩礁と砂浜の風光明媚な海岸線にある温泉は湯量が多いのが自慢の“瀬波温泉”だ。
ホテルや旅館の多くは海の見える露天風呂を設けているが、露天でなくても展望風呂と銘打って海を望めるところもある。
湯量の豊富さと夕日の海が見えることで人気がある。
日帰り用の露天風呂の温泉施設もある。ただし、ここは周囲が緑に囲まれ海は見えない。食事処などもあるので、ゆっくり温泉が楽しめる。
/入浴料 840円、TEL 0254-52-5251

●城下町・村上

三面川が海に注ぐ流域に広がる村上市は、その歴史も古く、とくに約千年もの昔から三面川の鮭漁は国家への大きな貢納物とされ、密漁は罪科に処されるほどであった。
後に秩父行長が鎌倉将軍(北条)の地頭として移り住み、文書に村上として地名が出てきたのは16世紀中ごろ。
やがて豊臣秀吉の命を受けて村上頼勝が加賀小松からここに移り、城下町として発展した。しかし、元和4年(1618)村上氏の家中騒動のため城は没収された。その後、姫路より城主を迎え、村上は15万石と越後きっての雄藩となる。
元禄2年(1689)俳人芭蕉が「奥の細道」行の途中、村上の久左衛門方に二泊した。現在その家のあったところは民家となっており往時の面影もないが、この町には重要文化財の若林家をはじめ、いくつかの武家屋敷が残る。

●若林家住宅

JR村上駅前から車で5分くらい、山を背に昔の町並みがある。かつての中級武士の住まいだ。
茅葺き屋根の曲がり屋造りで美しい庭がある。階級によって決められた部屋の多くは公のもので家族の生活するスペースはわずか。当時この地方の中級武士では人は雇えなかったという、案外こじんまりとした建物だが、江戸時代の武士の暮らしの一面が分かる。
/料金 資料館と共通で 500円、TEL 0254-52-7840

●村上市郷土資料館

若林家に隣接するこの建物は、吹き抜けの広い展示スペースがあって、村上大祭(毎年7月6日〜8日の3日間)に19台もの“オシャギリ”と呼ばれる山車が出る内、常時4台が展示されている。
村上は中国から伝わった堆朱といわれる漆塗りが盛んだ。山車はそれぞれの町内で歌舞伎や獅子などのデザインをあしらった絵や彫刻などを漆で色付けられて装飾されている。華やかで重厚な山車はさすが伝統の町、村上の堆朱工芸の粋を凝らしたものといえる。
また、現皇太子妃雅子さまの祖父の実家がこの村上であったという証の文書から系図や戸籍謄本の写しも展示されている。
/TEL 0254-52-1347

●イヨボヤ会館

村上に注ぐ三面川、その上流の朝日村にダムが完成したのはつい先日(2000年10月)のこと。
縄文時代の遺跡がダムの底に沈んだことで新聞やテレビを賑わせていたので多くの人も記憶に新しいと思う。
その三面川は、先に述べた通り、千年も前から鮭漁が行われていたところ。
そして江戸時代から鮭の養殖に取り組んでいたことなど、村上と鮭との切り離せない歴史をここで知ることができる。また鮭の生態も解説されている。イヨボヤとはこの地方で鮭のことをいう。普通、鮭漁といえば北海道を連想するが、それは時代がずっと下がってのこと。村上の鮭の歴史は長い。
/入館料 600円、TEL 0254-52-1347

○鮭の酒びたし

鮭をひと冬乾燥させたものを北海道では“とば”というが、ここ新潟村上では “酒びたし” という。
もちろんその製法も気象条件も違うが、その違いを知らない者には似た保存食のようにも思う。
ただ、“とば”は粗削りで素朴だが、ここでは長い歴史のためか繊細であり、製造の長い物語さえ感じる。
塩漬けした鮭を全開きはせず、腹の部分を少し残す裂き方をする。村上は武士の町、腹切りはしない、ということで腹の一部を残すのだと地元の人に聞いた。
乾燥した鮭は酒だけ、あるいは味醂を加えたものに浸せば酒の肴には最高の珍味とか。

●笹川流れ

村上市から北へ約11kmの海岸線を“笹川流れ”といい、日本屈指の名勝だ。地元では美しい海の代名詞と自慢する。
“笹川流れ”とは、コバルトブルーの海に浮かぶ沢山の岩の間を盛り上がるように流れる潮流で、この景勝地の中心にあたる笹川集落の地名にちなんで名付けられたもの。
橋を渡り、いくつものトンネルを抜けて走るドライブの途中でこの絶景を眺めるため、いくつものパーキング場が設けられている。これらを利用しながらゆっくり走りたい。
めがね岩、びょうぶ岩、恐竜岩などと名の付いた岩礁や奇岩地帯を過ぎると、夏は海水浴客で賑わうが、いまは静かな砂浜だ。
できれば夕日を迎える時間に来られるようスケジュールを立てたい。
このあたりはまた、海の幸はもちろんのこと、多くの川が流れ込んでいるためイワナやヤマメ、山菜と川や山の幸も豊富だ。

●山北町

すっかり日も短くなった秋、なにも見えなかった水平線の彼方から港に戻る漁船が姿を見せた。彼らが帰る山北の港に、こちらもまるで誘われるようにハンドルを切って寄り道だ。
沿岸での漁だという船の乗組員はたった一人か二人。これから冬にかけて、あんこうやいなだ、たこなど数種類の魚を水揚げする。
岸壁には奥さんたちが待ち構えていて、魚でいっぱいになったリヤカーをひく。手際よい仕分けをすると、その場で仲買屋によってせり落され、そのまま冷凍車に。この間わずか2時間。
この港町には、水揚げされたばかりの魚を食べさせてくれる店はないという。「 酒田の料理屋 で」と漁師がいった。とれたての魚は都市へと運ばれていく。これは日本の多くの漁師町の姿である。

思いっきり海岸線のドライブを楽しむ旅はまだまだ続く。ここから山形県酒田市まで100km近い。



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村上市
村上大祭や岩船大祭などのイベント情報、みどころ、飲食情報など。鮭の町らしく鮭料理レシピなども紹介。
イヨボヤ会館
館内の紹介や「鮭のものしり辞典」、村上市周辺のおすすめスポットなどがある。
山北町
行政情報や観光案内、季節ごとの特産品紹介など。「笹川流れ」のライブカメラ画像が見られる。

取材:2000年10月