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秋の安曇野と道祖神

ドライブライン

安曇野はコスモスの盛りだった 3,000m級の山々が南北に連なる雄大な北アルプス連峰の山麓に広がるのどかな田園風景。春の雪解け水は田畑を潤し、秋は黄金色に輝く稲穂やたわわに実るリンゴ、紅葉に彩られ、やがて一面の銀世界へと移り変わる冬。四季の移ろいを五感でじっくり味わうところ、それが安曇野だ。
いまは豊科・三郷・堀金・穂高・明科の5町村が合併して安曇野市となったが、清冽な水の流れ、四季の自然の情景は変わらず、訪れる人々を魅了する。
この豊かな安曇野に多く残る道祖神は五穀豊穣、子孫繁栄、縁結びの願いを兼ねたもの。さらには、村を守る素朴な民の護り神でもあったといわれている。夫婦仲睦まじく手をつないだり、抱擁する道祖神もまた安曇野になくてはならない風景の一つである。
その昔、この土地を通る道は、日本海の糸魚川から松本を経て塩尻まで海産物資を運ぶ「塩の道・千国街道」として、人と物とが往来したところでもある。アルプス連峰のもとに広がる豊かな田園風景と、そこに点在する美術館やガラス工房、温泉などを求めてやってくる人々の人気の観光地でもある。


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ドライブライン

<コース>
ニッポンレンタカー松本駅アルプス口営業所−(国道158号線または147号線経由)−三郷町−堀金町−三郷町−穂高町周辺を巡る
行程 約50km

ルート付近のリンクポイントをクリックしてみてください

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●安曇野の道祖神

全国的に広く分布している道祖神だが、甲信越や関東地方に多い。そのルーツは神話の世界からともいわれているが、その神話のふるさとである島根県には道祖神はないという。一方では漢の国(中国)の旅の安全を守る神ともいい、日本に伝わると、災いから守るイサノカミと子孫繁栄のフナトノカミが一緒になったと考えられるようになった。
また道しるべとしての道祖神は、日本神話で天孫降臨の際、道案内した猿田彦(サルタヒコ)とその妻天宇受売命(アメノウズメ)の形といわれ、神仏混合で地蔵信仰化したもの。古代から時代により、さまざまな信仰、宗教と融合しながら今日に至る長い歴史を持つ。

常念道祖神と常念岳
常念道祖神と常念岳
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屋根の下に他の野仏とともに
屋根の下に他の野仏とともに

安曇野はコスモスの盛りだった
安曇野はコスモスの盛りだった
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秋の常念岳
秋の常念岳

安曇野では双体道祖神が造られるようになったのは享保年代(1716〜1735)からだという。多くは村の中心、道の辻、三叉路に立ち大黒天、庚申塔や二十三夜塔と並ぶものも少なくない。長寿を祈る庚申講など身近な神として一緒に信仰された。
これらの道祖神を彫ったのは、高遠の石工たちという。当時、高遠内には大勢の石工職人がいた。江戸時代に入って城の築城もなく改修工事も少なくなり、彼らが近隣諸国に仕事を求めた結果だ。

●安曇野は道祖神の宝庫

男女が寄り添うもの、手を繋ぎ合うもの、堂々と腕を組むもの、ぐっと抱きしめ合うものとその姿態はさまざまで、これらの双体道祖神は安曇野に多く残る。
三郷から穂高の間で、今回訪れた道祖神は11ヶ所。安曇野全体では、現在は廃村となったかつての村落や、車では行くことのできない山の中にも沢山あると聞いた。数は100体像を超える。ほとんどが双体像で、文字だけのものもある。

しめ縄と道祖神
しめ縄と道祖神
ふとした辻にも…
ふとした辻にも…

●道祖神の種類

文字碑はさまざまな形の石に「道祖神」の文字が楷書体や草書体などで彫り込まれている。双体像には、主に円輪や鳥居の中に衣装で身を包み長い髪型をした男女が、片方の手で互いの肩を組み、一方の手は前で握手している像で、「握手像」といって数も一番多い。「酒器(祝言)像」は縁結び、結婚などの神で、男神が盃を持ち、女神はふくべ(ひょうたん)や提(ひさげ)を持ち祝言を表している。
もう一つは「笏扇像」といい、神主姿の男神が笏(やく)を持つ。傍らの女神は扇または開いた巻物を持っている。大きく分けて3種類だが、それぞれ個性的で、安曇野の人たちの知性とユーモアにあふれた表情である。なかには、女神をピンクや赤、男神を青色で彩色してあるものもある。毎年8月の最終土、日曜日に行われる「道祖神祭り」に子供たちが色を塗るからだ。

文字道祖神
文字道祖神
旅館時代の道祖神がホテル玄関にあった
旅館時代の道祖神がホテル
玄関にあった


安曇野の道祖神は観光客のアイドルともいえるほど有名だが、そのほとんどは、なかなか見つけ難いところにある。昔の集落の境や辻などにあるため、多くは幹線道路沿いにはない。もちろんナビゲーションには表示されない。ここでも文字で道案内は難しい。訪ねることは意外にマイナーな観光スポットなのだ。
そこで穂高神社、またはJR大糸線穂高駅へはナビゲーションの誘導に従って行き、神社、あるいは駅の前にある観光案内所で「安曇野・穂高道祖神めぐり」(200円)を購入することを薦める。5つのコースに分かれ、ルート図が載っている。

住宅街の外れにも
住宅街の外れにも
昔は細い道にあったのだろうか
昔は細い道にあったのだろうか

新しい公園にも道祖神
新しい公園にも道祖神
新田神社には道祖神が4体並んでいた
新田神社には道祖神が4体並んでいた

道祖神は大黒天、二十三夜と共に大切にされている
道祖神は大黒天、二十三夜と共に
大切にされている
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二十三夜、大黒天と並ぶ道祖神
二十三夜、大黒天と並ぶ道祖神

●穂高神社

安曇野の中心地JR大糸線穂高駅横に鎮座する。祭神は穂高見神(ほたかみのかみ)で海神族(かいしんぞく)である。その後裔である安曇族は、もとは九州で栄えの主として海運を司り、大陸との往来もあって早くから文化の高い氏族であったと伝えられている。
毎年9月27日に行われる「御船祭り」は海のない安曇野に、大小の船型の山車が氏子によって境内をねり、神前を曳き廻る。それは古代安曇族が北九州に本拠があったことに由来する。

穂高神社に奉納された安曇野の酒
穂高神社に奉納された安曇野の酒
穂高神社の仁王石
穂高神社の仁王石

伊勢神宮などと同じで、20年に一度、本殿を造り替える大遷宮祭が、今年(平成21年)5月に行われた。地元では20年に一度の大祭に人生で3回あえば最高の幸運と言われている。
真新しい穂高神社の奥宮は、安曇野の西に連なるアルプス連山を越えた上高地の奥、明神池のほとりに鎮座する。さらに嶺宮は北アルプスの最高峰奥穂高(標高3,190m)の山頂に祀られている。
穂高神社
穂高神社

穂高神社の境内に隣接するJR穂高駅にも道祖神がある。穂高町だけでも80近い道祖神はあるということも驚きだが、この周りには、名物の信州そばを食べさせる店も多いのも驚きだ。

JR穂高駅
JR穂高駅
かなり歩いたので信州蕎麦は、とろろ芋に卵を入れました
かなり歩いたので信州蕎麦は、
とろろ芋に卵を入れました


JR穂高駅前の「登頂」のモニュメント
JR穂高駅前の「登頂」の
モニュメント

JR穂高駅前にも道祖神
JR穂高駅前にも道祖神

東光寺・仁王サマの大下駄。願いが叶うという
東光寺・仁王サマの大下駄。願いが叶うという
珍しくも、子育て道祖神(東光寺)
珍しくも、子育て道祖神(東光寺)

●本陣等々力家

室町時代から地方豪族に仕えた旧家で、建物は江戸時代の物。屋敷は長屋門に書院造り。安曇野は松本藩の狩り場で、鮭や鴨狩の際の殿様の休憩所でもあった。庭園は桃山時代の流れをくむ地方では珍しい須弥山石組である。
/入館料 300円、TEL 0263-82-2889

どこの村でも庄屋の建物は豪華
どこの村でも庄屋の建物は豪華
等々力家の庭園
等々力家の庭園

●碌山美術館

屋根の尖塔には不死鳥を載せ、焼きレンガ造りの外壁に蔦をはわせたヨーロッパの教会を思わせる建物は、安曇野のシンボルともいえる。日本の彫刻家荻原守衛(碌山)の作品と資料を保存、一般公開するために碌山の生地である安曇野に昭和33年(1958)に建てられた美術館。パリ在住中にロダンの彫刻に刺激を受け、日本の近代彫刻の扉を開いた碌山は、東洋のロダンとして知られていた。
いくつかの棟に分かれ、碌山や弟子たち、彼と関係の深かった芸術家の作品が展示されている。第一展示棟には高村光太郎、中原悌二郎の作品が展示されている。
平成19年(2007)に碌山の絵画作品を展示する杜江館が併設された。
/入館料 700円、TEL 0263-82-2094

早春賦への道標
早春賦への道標
(碌山美術館への途中)

禄山の傑作「女」などを展示する禄山美術館
碌山の傑作「女」などを展示する碌山美術館

●豊科近代美術館

広い田園地帯にヨーロッパ・ロマネスク様式で中世の修道院をイメージしたという建物がある。平成4年(1992)に開館。日本の近代彫刻の巨匠といわれる高田博厚の作品と森鴎外ゆかりの画家宮芳平の絵画の現存する作品を常設。その他、安曇野出身で信州を代表する作家小林邦のデッサンなども収蔵展示している。
この美術館のコンセプトは豪華一点主義ではなく、作家の全体像を提示することが目的という。庭園にはバラが植えられ一般に無料で開放されている。
/入館料 500円、TEL 0263-73-5638
豊科近代美術館
豊科近代美術館
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安曇野は美術館と博物館の多いところで、この安曇野だけでも約20館もの美術館がある。主なものにはフランスの巨匠ジャンセンとカシニョールの油彩や水彩、デッサンなどが展示されている「安曇野ジャンセン塚原美術館」入館料850円、TEL 0263-83-6584/デンマークのロイヤル・コペンハーゲンの磁器芸術を展示する「大熊美術館」入館料800円、TEL 0263-83-6993/「安曇野ちひろ美術館」入館料800円、TEL 0261-62-8600/黒澤明・加山雄三・八代亜紀と各界で活躍する人たちの作品を展示する「夢穂高美術館」入館料800円、TEL 0263-83-6681。
安曇野には「アートライン」という言葉もあるほどだ。

●わさび田湧水群

安曇野エリア各地に湧く湧水の総称を「わさび田湧水群」という。北アルプスの雪解け水が地下に染みこみ、時間を経て豊かに湧き出す量は1日約70万トンという。この水を利用したわさび田は多くあるが、有名なのは「わさび田湧水公園」にある「わさび田農園」と観光客で賑わう「大王わさび農場」だ。湧水公園には湿原植物などが見られる遊歩道があり、ガラス工房やホテルなどがある。

みやげ物屋の前に「名水」と書かれた水がある。大勢の人がペットボトルを持って水汲みにやってくる。
しかし、小さな立て看板には“名水”と書かれ「地下73mからポンプアップしています。塩素滅菌をしております。持ち帰った場合は煮沸して飲んで下さい」というようなことが書かれていた。
名水とあったが73m下からのポンプアップ
名水とあったが73m下からのポンプアップ

ワサビ田(大王ワサビ園)
ワサビ田(大王ワサビ園)
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ワサビ田を見下ろす丘にも道祖神
ワサビ田を見下ろす丘にも道祖神

老夫婦が昔ながらのワサビ田を整備していた
老夫婦が昔ながらのワサビ田を整備していた
晩秋の農家
晩秋の農家

一方の「大王わさび農場」は湧き水が川となって流れる広大な土地にわさび田を作り、敷地内にはわさび漬け、生わさび、わさびソフトクリームから、わさびビールまで、わさびで作られた製品販売所がある。わさび田に架かる橋の上から、川の中に年度ごとに整然と植えられたわさびを眺めながら農園内を散策することができる。
農場の外、高瀬川の支流には、昔ながらの水車小屋が建ち、ゴムボートでの川下りの遊びも楽しめる。

黒澤映画にも使われた水車
黒澤映画にも使われた水車
綺麗な流れをゴムボートで遊べる
綺麗な流れをゴムボートで遊べる

田の端に野仏とともに
田の端に野仏とともに
信州から越後へ夕暮れのハイウェイ
信州から越後へ夕暮れのハイウェイ



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安曇野市観光協会
わさび田や美術館など安曇野のみどころやそば処などのグルメ情報、温泉や宿泊情報などが見られる。

取材:2009年11月