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水戸黄門と陸前浜街道(3)

ドライブライン

五浦の六角堂。岡倉天心は晩年ここを好んだという
日立から北へ国道6号線陸前浜街道はその名の通り海岸線に沿って走る。昔、蝦夷の人をこれより南に下ることを許さなかったといわれる「勿来(なこそ)の関」まで。

温泉と冬の味覚“あんこう”、そして太平洋の美しい海岸をたどる。


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ドライブライン

<コース>
常陸太田−(国道6号線)−日立市−高萩−磯原−五浦−平潟−勿来
行程 約100km
常陸太田市の「道の駅・さとの径」から日立市への県道37号線は「不通ヶ所があるので抜けられない」と道の駅の人が教えてくれた。戻って国道293号線を日立市へ。

ルート付近のリンクポイントをクリックしてみてください

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●鵜の岬と国民宿舎「鵜の岬」

国民宿舎 鵜の岬
国民宿舎 鵜の岬
鵜の岬からみる海岸
鵜の岬からみる海岸
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8階建て客室58、定員204名という大きなホテル、その部屋の稼働率年間平均97%という驚異的な温泉宿。なにがそんなに魅力なのかと、フロント嬢に尋ねたら「温泉と眺望だと思います」と答えてくれた。
温泉と眺めのよさだけならば、日本中には沢山あるはず。ではなぜかというと、海辺にそそり立つ岩壁に海鵜が飛来する。渡り鳥である鵜は広く太平洋岸でみることができるが、この岬の岩壁は有名な岐阜県の長良川の鵜匠が使う鵜を捕獲する場所であること。春と秋に飛来する鵜をおとりを使って独特の方法で捕獲する。
捕獲する様子などは見ることができないが、国民宿舎の建つ敷地にある「鵜のパラダイス」は海鵜の飼育観察場で、鵜捕りや鵜飼いなどを教えてくれる施設もある。
また松林や岩礁や白浜の海岸があり、春には磯遊び、夏には海水浴が楽しめる。そして「このあたりには、大きな宿泊施設がない」こともあるようだ。
中庭から自噴する温泉の大浴場から太平洋を一望する豪快さも人気の一つだろう。
/1泊2食付 9,915円から。TEL 0293-32-2202

●松岡侍屋敷

松岡の侍屋敷
松岡の侍屋敷
松岡の侍屋敷
松岡の侍屋敷

鵜の岬から約10km、高萩市に着く。断崖の間の白浜や磯場の美しい入り江の国道をはさんだ地区に、かつての松岡藩の城下町が最近整備され観光地化しつつある。
慶長7年(1602)現在の秋田角館から国替えした戸沢政盛が、この地に松岡城を築いた。その後、水戸藩の付家老中、中山氏の城下町として明治維新を迎え、やがて松岡藩は松岡県へ、そして松岡・水戸・宍戸などが統合して茨城県となったという。権力もそれなりの藩だったのだ。いわば高萩市の中心だったはずだが、JR高萩駅や国道、常磐自動車道高萩ICからも、少し離れた田園地帯の静かな地域にある。
松岡城があったという高台の下には当時の武家屋敷が並ぶ。国替えした角館と比べれば小型で小規模だが、江戸時代の地方の城下町の風情が町おこしで再現されている。 この近くには、日本で唯一の畳をテーマにした「畳工芸美術館」がある。

●野口雨情の生家と記念館

高萩より北へ10kmほど白い砂浜を眺めながら磯原へ。JR磯原駅近く、国道沿いに門構えの木造の家が見えてくる。野口雨情の生家である。
野口雨情は北原白秋、西条八十とともに童謡詩人の三巨匠のひとり。明治15年(1882)に生まれ、15歳で上京するまで生まれ育った家だ。資料館が隣接している。
/入館料 100円、TEL 0293-42-1891
野口雨情の生家
野口雨情の生家

ねぐらへ帰る海鳥の群れ(磯原海岸)
ねぐらへ帰る海鳥の群れ(磯原海岸)
国道を隔てた浜沿いに「野口雨情記念館」もある。「七つの子、十五夜お月さん、赤い靴」などの数々の傑作を残した雨情の遺品などをはじめ、偉業を顕彰し、後世に伝えるため、全国から収集した資料が展示されている。
/入館料 300円、TEL 0293-43-4160

磯原は温泉地でもあり、周辺には高級温泉旅館も多い。海辺に面したロケーションもいい。

●六角堂と岡倉天心記念五浦美術館

「日本の渚百景」にも選ばれている景勝地五浦は平坦だった北茨城の海岸線が海に突き出たところ。名の由来は小さな半島に切り立った断崖に深く切り込んだ大小5つの入り江からという。
緑の松林と岩に囲まれた五つの浦には太平洋の白波が砕け散り、その岩礁の上には、明治期の美術指導者であり思想家でもあった岡倉天心が海を眺めながら思索にふけったという赤い六角堂が建つ。敷地内には岡倉天心の功績を紹介している茨城大学五浦美術研究所がある。
/入館料 200円、TEL 0293-46-0766

五浦の六角堂。岡倉天心は晩年ここを好んだという
五浦の六角堂。岡倉天心は
晩年ここを好んだという
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五浦の晩秋
五浦の晩秋

岡倉天心の屋敷は茨城大の研究所になっている(参観可能)
岡倉天心の屋敷は茨城大の
研究所になっている(参観可能)

岡倉天心の墓所(分骨)
岡倉天心の墓所(分骨)

黄門様はここにも顔を出していた
黄門様はここにも顔を出していた
研究所の前には岡倉天心の墓がある。
岡倉天心(1863〜1913)没後、東京都染井霊園の墓より、近代美術黎明の地五浦に分骨、埋葬されたものだ。

その隣りには水戸黄門が水を汲んだという「黄門の井戸」があった。

五浦公園内には遊歩道が整備され、展望台からは岩礁に白い飛沫を上げる波と緑の松、太平洋の果てしない大海原を望む。公園の入り口には大津岬灯台があり付近一帯は桜の名所だ。

また近くには岡倉天心、横山大観の貴重な書簡や写真、遺品などの展示と日本の近代美術の流れがわかりやすく解説された常設室がある。
/入館料 180円、TEL 0293-46-5311
大津岬灯台
大津岬灯台

朝揚がった魚を干す(五浦)
朝揚がった魚を干す(五浦)
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干物は試食自由だった
干物は試食自由だった

●平潟港

平潟港の漁船
平潟港の漁船
港の入り口は東に薬師堂、西に八幡神社が相向かい、湾内は波は静かで、奇岩や草木を映す湾内は名勝地といわれる自然の漁港だ。周囲はアワビ・ウニの漁場でもある。
冬には「あんこう」の水揚げ日本一とあってこれからの季節は漁港がもっとも活気づくときだ。さらに温泉も湧くとあって、この小さな町には“新鮮な魚介類と温泉”冬は“あんこう鍋”が売りの民宿や旅館が軒を連ねる。

○「あんこう」

茨城の名物「あんこう」は関東のフグともいわれ10月〜4月上旬まで水揚げされている。茨城沿岸から福島にかけて捕れる。一番美味しいといわれている「ほんあんこう」は150〜200mもの深い海底に棲息しているそうだ。
現在、よく食べられているのは「ちょうちんあんこう」といって「ほんあんこう」よりいくぶん小降りのもの。あんこうのオスはメスの約60分の1というから驚きだ。生まれるとすぐメスの下腹に取り付いて、メスの体から栄養分をとって生きているのだという。

「あんこう鍋」は江戸時代から体の温まる庶民の食べ物だったが、いまは乱獲がたたって高級魚となった。静まり返った平潟港で出合った人が「昼ごろにはあんこうを積んだ船が戻るといい「船が帰るとサイレンで知らせるからすぐわかる」といった。
「あんこう」の水揚げや仲買人のセリの声を聞きたいと思ったが「今日は漁は休みだよ」という言葉が返ってきた。

●鈴木主水屋敷

平潟港を見下ろす丘の上に建つ古い屋敷(地元の人が侍屋敷と呼んでいた)のことを知りたくて、近くの公民館を訪ねた。親切にも土地の名士で歴史を研究しているという老人宅へと案内してくれた。
「昔、襲名された第一代主水は徳川頼房藩主のとき、藩政の不公平を怒り脱藩してここに住んだという。その後この地の庄家として続いたが、現在は住む人もいないため売りに出ている」という。町で買い取る話もでたが、内部に手が加えられ歴史的価値がないのでやがて取り壊されるということだった。

●勿来の関

勿来の関
勿来の関
関の旧道からみる太平洋
関の旧道からみる太平洋

勿来の関は「来るな」の関といわれ、国を分かつ関だったという。平安の昔、「勿来の関」は武将源義家をはじめ紀貫之、小野小町、和泉式部、西行法師などの歌人も和歌に詠んだ歌枕だ。“関”は西の宮、東の宮が奉られている。
江戸時代には水戸と磐城、相馬、仙台をつなぐいくつかの宿場町があり、勿来にも関田宿という宿場町があった。

現在は、かつての「関所」跡も遊歩道に整備され「吹風をなこその関とおもえども 道もせにちる山桜かな」と源義家の歌が詠まれた石碑がある。
勿来の関への旧道。灯籠や歌碑が並ぶ
勿来の関への旧道。灯籠や歌碑が並ぶ

近くには、平安の昔から読み継がれてきた勿来の関の文学歴史を紹介する「勿来関文学歴史館」がある。
勿来の関から眺める青松と白浜の海は、風光明媚な地として徳川光圀(水戸黄門)も訪れている。
/入館料 320円、TEL 0246-65-6166

勿来の関跡には立派な門や像ができている
勿来の関跡には立派な門や像ができている
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弓はずの清水
弓はずの清水

夏は海水浴客で賑わう海岸。かつては道がなく関所は山の上だ
夏は海水浴客で賑わう海岸。
かつては道がなく関所は山の上だ

勿来の美術館
勿来の美術館



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水戸黄門と陸前浜街道(1)(2004/12)
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取材:2004年12月