和歌山 コラム



感激のクエ鍋

クエ鍋の盛りつけ
クエ鍋の盛りつけ

和歌山にクエというおいしい魚がある。近所(東京)のお寿司屋さんは「もう幻の魚に近いね」と笑っていた。
和歌山城に近い、古くからある料亭に行ってみた。塩の盛られた玄関を入ると、小さな花瓶に生けられた花の横に、色紙が置かれ「本日、クエあります」とあった。
女将がちょっと困った顔をした。
「満員なんです。支店なら…」
「そこにクエはありますか」
あるという。すぐ近くの支店でご対面となった。

刺身はフグより少し厚め。硬めの歯当たりで、脂が少しあり、何とも言えないおいしさ。フグはどちらかというと、つけるもので味が左右されるが、クエは身そのものにいい味がある。酢橘醤油をちょっとつけ、これはイケル!肝がちょっぴりあったが、これもいい。

クエの刺身。フグより厚めだが、とてもおいしい
クエの刺身。フグより厚めだが、とてもおいしい

鍋は軟骨の周囲にあるゼラチンが抜群の味だ。骨、1本、1本にまといついたものを、意地汚くしゃぶり取るのがいい。身も、もちろんおいしい。
最後はおじや。刺身、鍋と余さず食べたので、ほんの少ししか受けつけなかったのが悔やまれる。
「ここでもいいクエはなかなか入りません。養殖は味が落ちるんで、本当のクエの味はだんだん忘れられてしまうでしょうね」と板前さん。大満足の和歌山の食だった。