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東京近郊の森と湖・丹沢大山周辺

ドライブライン

下から見る宮ヶ瀬ダムの壁 首都高から東名自動車道を30km、厚木ICを出て西へ6〜7kmも走ると、喧噪の都会から、突然、自然豊かな山へと入っていく。そこは、東丹沢となる。七沢、広沢寺と8軒の温泉宿が並び、その先には古代から霊山として崇められた大山が聳える。大山は別名「雨降山」と呼ばれ信仰の山とともに、首都圏からの手軽なハイキングコースとして親しまれている。
また県道70号線の山道を北へと向かうと、神奈川県の水瓶である宮ヶ瀬湖へ。ダム見物のあとは、さらに北へと向かい相模湖から 中央道を経て首都圏へ。ここには2つの人工湖と温泉、古い神社仏閣、自然いっぱいの山々があり、晩秋には紅葉狩りの人々で賑わう首都圏からの日帰りドライブコースだ。


サムネイル1 サムネイル2 サムネイル3 サムネイル4 サムネイル5 サムネイル6

ドライブライン

<コース>
(首都高速)−(東名高速)−厚木IC−伊勢原−大山−(県道64号線)−七沢温泉−(国道246号線)−名古木−(県道70号線)−宮ヶ瀬湖−(国道413号線)−(国道20号線)−相模湖−相模湖IC−(中央高速)−(首都高速)
全行程 約180km


<赤いドライブルート付近のマーカーをクリックするとその項目にジャンプします>



●「大山阿夫利神社」と「雨降山大山寺」

東京・横浜などの首都圏からの手頃なハイキングコースとして親しまれている丹沢大山国定公園、その大山は丹沢山塊の東端、神奈川県伊勢原市にある。標高1,252mのピラミット型の山容を見せている。山頂には一年中水をしたたらせる霊木があり、雨の多いことから別名「雨降山」といわれる。

大山は相模平野のどこからも見える山で、古くから関東一円の農民は豊作の、漁民からは航行の神として崇められていた。
山頂には「大雷神(おおいかずちのかみ)」「高おかみ神」を主祭とする大山阿夫利神社が祀られ、その標高700mの中腹には下社がある。
源頼朝をはじめ多くの武将に篤い崇敬を受け、江戸時代には庶民の信仰を集めた。現在も境内の地下から湧き出る水は御神水といわれ、子宝に恵まれるとともに、長命延寿の泉とされている。
大山阿夫利神社
大山阿夫利神社
(画像をクリックすると拡大写真を表示します)


境内からの展望。明るい気分になる
境内からの展望。明るい気分になる
大山頂上へは急な石段から山道をたどる
大山頂上へは急な石段から
山道をたどる


江戸(東京)築地市場や火消しの寄進が目立つ
江戸(東京)築地市場や火消しの寄進が目立つ
神社には「さざれ石」などもあった
神社には「さざれ石」などもあった

毎年8月には神様来臨を模した神幸行列が下社で行われる。秋、10月初めには「火祭薪能」が下社を下った阿夫利神社社務教区の能楽堂で行われる。大山は民衆信仰の地であったことから、信者を通して江戸文化が入り、この地特有の能や狂言が生まれ、現在に受け継がれている。
その他、境内からは、天気の良い日には相模湾やそこに浮かぶ江ノ島やさらに遠くの三浦半島、秋の空気の澄んだ日には房総半島や伊豆大島まで見渡せる。11月ころには、紅葉を求めて訪れる人も多い。
/TEL 阿夫利神社 0463-95-2013

大山の麓の旧道は信仰の深さを知る道でもある
大山の麓の旧道は信仰の深さを
知る道でもある

坂道に沿って名入りの石柱
坂道に沿って名入りの石柱

有力なお得意を持つ先導師は寺のような宿を持っている
有力なお得意を持つ先導師は
寺のような宿を持っている

大山豆腐は名物
大山豆腐は名物

創業・安永年間という佃煮店
創業・安永年間という佃煮店
土産物屋を抜けないとケーブル駅へは行けない
土産物屋を抜けないと
ケーブル駅へは行けない


これより徒歩15分ほど下った、同じ山腹には関東三十六不動霊場一番所、雨降山大山寺がある。天平勝宝7年(755)、奈良東大寺の別当良弁僧正が開基、聖武天皇の勅願寺になったという古刹。通称「大山のお不動さん」として親しまれている。
内部に安置された本尊鉄造不動明王と二童子像は国の重要文化財に指定されている。境内には寛政7年(1795)に建立された、青銅造りで高さ11mの宝篋印塔などがある。
大山は古くから霊山として関東一円の人々が大山詣をした。こうした信者の宿泊の世話をするため神社に仕えたのが宿坊のはじまりで、いまでも参道には昔の宿坊の面影を残す旅館やみやげ物屋が軒を連ね、参詣者や登山者で賑わいをみせている。
/大山寺 TEL 0463-95-2011

山麓、寺、神社とケーブルがつなぐ
山麓、寺、神社とケーブルがつなぐ
中腹の大山寺へは神社から急坂、石段を歩いてを下った
中腹の大山寺へは神社から急坂、石段を歩いてを下った

大山寺
大山寺
熊注意。たまに見かけるそうです
熊注意。たまに見かけるそうです

宿坊や料理屋、土産物屋の並ぶ谷間の狭い参道の終わりから阿夫利神社下社まで片道6分で行くケーブルカーがある。大山寺での途中下車もできる。ただし、参道には駐車場がないので、ケーブルカー乗り場まで徒歩約15分の登りとなる。
ケーブルカーは1時間に3本の運行だが季節や曜日で異なる。
/料金往復 850円、TEL 0463-95-2040

●七沢温泉とその周辺

神奈川県厚木市にある温泉で、豊かな自然に囲まれたところに現在7軒の旅館がある。厚木の奥座敷といわれ、市民ばかりではなく横浜方面からも気軽に足を延ばして楽しめるところ。泉質はアルカリ性単純で無色透明、源泉は23度の冷鉱泉の湧かし湯だが、湯の肌への感触は、つるつる、ぬるぬるの度が強く美肌によし、だそうだ。日帰り入浴もできる。
七沢温泉
七沢温泉

●小林多喜二が逗留した部屋

日本プロレタリア文学の作家・小林多喜二が潜んでいた福元館の離れが復元されている。代表作には、昭和4年(1929)に発表した『蟹工船』がある。昭和初期、思想弾圧のあった時代、幾度となく逮捕拘留された後、築地署で死亡。
危険思想の取り締まり前、ここ七沢温泉で執筆活動をしていた。最近、彼が逗留した旅館や部屋の状況などがわかり、当時の様子を復元したという。旅館福元館の前にある狭い石段の先にあった。
福元館の露天風呂
福元館の露天風呂

多喜二が潜伏・執筆していた福元館離れ
多喜二が潜伏・執筆していた福元館離れ
復元された離れの室内
復元された離れの室内

●広沢寺

七沢温泉と並んで、つるつる美人の湯という広沢寺温泉は一軒宿。隣接するように建つ広沢寺は、敷地内に高さ45mという大きな岩場があり、クライマーたちの岩登りの練習場となっている。
寺の入り口には「下向き地蔵」という珍しい名前の地蔵様が立っている。昔、七沢の石工の弟子が地蔵様を造ったが、完成寸前に鼻を欠いてしまい、もう一度彫り直したが、でき上がった地蔵様は、今度は申し訳なさそうに下を向いていた。そこで親方が「お地蔵様を高いところへ乗せれば、お参りに来た人には、優しく語りかけているようにみえるよ」といって高い台を造り、そこへ上げた。それから誰いうとなく「下向き地蔵」とよぶようになったそうだ、と説明にあった。
本堂内には「豆腐地蔵」などという名の地蔵様も安置されている。豆腐地蔵のいわれなどもあり、物語は住職に尋ねてみるのも面白い。
広沢寺前の下向き地蔵
広沢寺前の下向き地蔵

寺の近くには畑の中にお洒落なカフェがあり、地産の野菜や果物で作った日替わりケーキなどがあった。また畑のはずれの一軒屋では手打ち蕎麦が自慢の店もあり、広い駐車場には関東広範囲のナンバープレートをつけた車でいっぱいだった。

凝った食事処もある
凝った食事処もある
ゆば、豆腐の店
ゆば、豆腐の店

街道からそれたところに人気の蕎麦屋があった
街道からそれたところに
人気の蕎麦屋があった

七沢の喫茶店。カボチャのケーキがおいしかった
七沢の喫茶店。カボチャの
ケーキがおいしかった


●県道70号線を宮ヶ瀬湖へ

国道246号線名古木交差点を起点に北に、かつては丹沢山塊への登山路であったヤビツ峠を越えて宮ヶ瀬ダムまで全長約30kmを結ぶ。桜や新緑、紅葉と季節には趣を変えながら山の中を走るドライブウェイだ。途中には「護摩屋敷の水」と呼ばれる豊かな湧き水がある。約40年前に近くにある山小屋の主人が掘り当て、登山者の水場として整備された。
名前の護摩屋敷とは、山伏がヌルデの木などを焚いて修行するところという意味だという。水場が整備される以前から、このあたりにはいくつかの湧き水があったという。現在は休日にはこの水を汲みにくる人の車の列ができる。
峠の北、護摩屋敷の水場。水くみの人が絶えない
峠の北、護摩屋敷の水場。
水くみの人が絶えない


ヤビツ峠への道にも大山神社への鳥居があった
ヤビツ峠への道にも大山神社への
鳥居があった

峠に架かる前に見かけた大日堂。仏は県の重文だった
峠に架かる前に見かけた大日堂。
仏は県の重文だった



●宮ヶ瀬湖とダム

東丹沢にある中津川を堰き止めて造った湖で、ダム完成一年前の平成11年(1999)に試験湛水された。神奈川県の水瓶で、飲料水はもとより、工業、農業用水の他発電も兼ねている。面積は4.6平方キロメートルで東京ドーム100個分というのだが、複雑な形の湖である。 周辺は美しい景観をみせ、またさまざまな観光施設も整備されている。とくに湖畔を「湖畔」「鳥居原」「ダムサイト・県立あいかわ公園」の3つのエリアに分け、それぞれ遊びや学び場などテーマ別にしている。
湖畔に植えられた大きなモミの木は、毎年12月になると装飾され、観光スポットとなる。その他、カヌーやピクニックが楽しめる。
ダムサイトエリアには遊覧船でも行くことができるが、毎日運行されてはいないので注意。なおエリア別に大規模な駐車場もあり、その他、広い園内には機関車が牽引する形を取った無料シャトルバスがある。
/問い合わせ TEL 0462-88-3600

宮ヶ瀬ダム展望
宮ヶ瀬ダム展望
(画像をクリックすると拡大写真を表示します)

宮ヶ瀬ダムのシャトルバス。汽車をかたどっていて無料
宮ヶ瀬ダムのシャトルバス。
汽車をかたどっていて無料
(画像をクリックすると拡大写真を表示します)


ダムサイト
ダムサイト
運良く観光船が動いていた
運良く観光船が動いていた

●宮ヶ瀬ダム

ダムの高さは東京タワーのおよそ半分の156m、建設に要したコンクリートの量は、東京−青森間の道路一車線分という説明があった。
ダム堤の内と外には、堤体内を降りるエレベータとインクライン(急斜面鉄道)という特殊なケーブルカーがある。ダム建設中にクレーン車などの重い機器を運んだものだという。 今は観光用に改良した乗り物になっている。高低差121m、勾配約35度の斜面をダムの底へと下る。ダムの大きさを感じてちょっとスリルがある。普段は放水されていないが、湖の水かさが増したときの他に、観光放水が行われる。毎週水曜日と第二日曜日の午前と午後各1回、4分間のみ。ただし、水量や電力などの関係で中止されることもある。
/問い合わせ TEL 0462-88-2020


●相模湖

神奈川県北部、東京と山梨県に挟まれたようなところに位置する。高さ約58mの重力式コンクリートダムで昭和22年(1947)、戦後初めて相模川を堰き止めて造られたダム湖だ。神奈川県の京浜工業地帯への工業用水、及び水力発電灌漑用水などに利用されている。
湖には遊覧船が就航し、その他各種のボートなどが貸し出され、釣りを楽しむ人も多い。昭和39年(1964)の東京オリンピックではカヌー競技場となった。これ以降観光化が急激に進み、中央高速道相模湖インターチェンジが開通し、アクセスもよくなったことから、湖畔はキャンプ場やピクニックなどを楽しめるように整備され、周辺は温泉やリゾート開発も進み、首都圏の人々の行楽地ともなっている。
春の桜祭りから季節によるさまざまなイベントも催され、毎年8月1日には花火大会も行われている。同じ相模川で繋ぐ昭和40年(1965)に完成した城山ダム湖、津久井湖周辺とともに、一大観光地となっている。

相模湖の夕暮れ
相模湖の夕暮れ
釣れますか?相模湖で
釣れますか?相模湖で



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伊勢原市観光協会
大山阿夫利神社をはじめとする市内の名所旧跡や花の名所、大山周辺のハイキングコースなどを紹介している。
神奈川やまなみ五湖navi
神奈川県北西部にある相模湖、津久井湖、奥相模湖、丹沢湖、宮ヶ瀬湖の5つの人造湖周辺の観光情報などが見られる。

取材:2011年10月

※ドライブコースの情報はそれぞれの記事の取材時点のものです。

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