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モンテカルロ&ニース(1)

ドライブライン

王宮広場から見るヨットハーバー、モンテカルロ市街 モンテ・カルロといえば港にはプライベートの豪華船が停泊し、豪華なカジノや高級レストランやクラブで世界の富豪が優雅に時を過ごすところでもある。王宮があり、名を遂げ富を得た人々が世界中から集まってくるモナコは、その地域の差こそあれ憧れの別天地だ。
そして、またニースと聞けば、コート・ダジュールの中でもひときわ貴族的な雰囲気のあるリゾート地と誰もが思う。その通りなのだが、そこには普通の人々の生活もある旧市街を含め庶民の町でもあることは案外知られていない。

シーズン中はリゾート客や観光客の人、人、人があふれる二つの町も冬のいまは海岸にも人影もまばら、みやげもの店やレストランも休業しているところさえある。
地中海の青い海、紺碧の空も冬は曇り空や雨も多く、雪のアルプスの山々から吹き下ろす風は冷たく寒い。
だからこそ浮かれた夏とは異なり、二つの町の別の顔をゆっくりと観ることができる。
豪華船が浮かぶ港にも漁師の姿があり、近代美術の巨匠ピカソ、シャガール、マティスなどニースを愛した画家たちの作品や印象派から現代絵画などに心ゆくまで触れることができるのも、こうしたオフ・シーズンの楽しみ方かもしれない。
モナコとニースを分けて2回で紹介しよう。


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●モナコ(Monaco)公国

ニース空港よりレンタカーで最初はニースを北にモナコへと向かう。
リゾート地はどこも駐車場に苦労するので、少し料金は高めでも駐車場付き(料金は別)のホテルをとるか、郊外のホテルにしたい。ただしモナコは小さい国なので、郊外といえば海の見えない山の中だ。

背後の山から見る王宮と城壁
背後の山から見る王宮と城壁
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面積はバチカン市国に次ぐ世界第二の小国だが、立派な独立国である。とはいっても通貨はユーロ、言葉はフランス語だ。
この小さな国は4つの地区に分かれ、有名な地区は王宮のあるモナコ地区と有名なカジノのあるモンテ・カルロ地区の2つだ。
そのほかの地区も高級住宅やマンションが立ち並び、海岸にはヨットハーバーやビーチもある。
しかし、不動産屋の物件を観るとモンテ・カルロ地区は他の同じマンションの間取りでも桁が一桁以上違うくらい、そこに住む人たちのステータス意識も大きく異なる。

●モナコ地区

地中海に突き出したロッシェと呼ばれる岬の上に王宮とモナコ大聖堂と旧市街がある。王宮は正確にはモナコ大公宮殿という。1215年にジェノバ人が築いた要塞跡地にモナコ公国の基礎が生まれた。

15〜16世紀にかけて、モナコ公国は優れた外交手腕によって領土が拡大したが、1789年のフランス革命後、フランス共和国の一部として併合された。1814年にウィーン会議で主権・独立を確保した。
しかし、独立とは名ばかりで国土の95%を失うという打撃を受けたが、当時のシャルル三世は地中海の青い海と太陽に恵まれたモナコを高級リゾート地として開発。今日のヨーロッパの王侯貴族、富裕階級が集まる高級リゾートとしての地位を確立した。
モナコ王宮
モナコ王宮

昔の砲弾と大砲が王宮の広場にはある
昔の砲弾と大砲が
王宮の広場にはある

モナコ王宮の衛兵交代。1日に1度だけ見られる
モナコ王宮の衛兵交代。
1日に1度だけ見られる


1949年に即位したレニエ3世の夫人、交通事故で亡くなられた王妃グレース・ケリーがアメリカの大女優だったことは周知の通り。その王宮前のパレ広場にはルイ14世時代に作られた大砲と砲座が立ち並び、現在は砲弾がベンチの足になったり、三角形に積まれたりで広場のアートになっている。
王宮の正面入り口前では、毎日午前11時55分に華麗なコスチューム姿(冬は黒、夏は白)の衛兵交代が行われる。
広場からはモンテ・カルロの町や港をはじめ地中海の海が一望できる。F1好きにはたまらないコースの全容が見渡せる。

王宮広場から見るヨットハーバー、モンテカルロ市街
王宮広場から見るヨットハーバー、
モンテカルロ市街
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王宮の西はフェンヴィエイ地区
王宮の西はフェンヴィエイ地区

●旧市街

チョコレート屋のディスプレイ
チョコレート屋のディスプレイ
王宮とともに昔ながらの建物が残る旧市街は狭い路地の中に中世の人々の生活が偲ばれる。アーチ型のアーケードや路地にはレストラン、土産もの屋やアートギャラリーなどもある。
古い建物の一画にモナコ・チョコレートと書かれた店があり、店内は豪華で華麗な雰囲気もさることながら可愛く、また美しく楽しくデザインされたチョコレート菓子が飾られ、優雅なティーサロンも併設されていた。
しかし、夏には観光客で賑わうであろうこうした店もいまは休業しているところが少なくない。

この旧市街には13世紀の古い教会跡に建つモナコ大聖堂がある。このロマネスク・ビサンチン様式の建物には、亡くなった歴代の君主たちの墓が納められている。
内装は1500年のニースの画家ルイ・ブレアが描いた祭壇画がある。
9月から6月には毎日曜日午前10時のミサに“モナコ少年合唱団”や“大聖堂聖歌隊”の賛美歌を聴くことができる。
また市長舎広場には1639年に建てられたという慈善礼拝堂がある。

モナコの旧市街
モナコの旧市街
モナコ大聖堂
モナコ大聖堂
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●海洋博物館と水族館

1910年から11年の歳月を要して海を真下に見下ろすこの建物は、海のあらゆる科学を扱ったユニークな博物館だ。

外見からはとても水族館とは思えない石造りの建物の、最も水面に近いところにある地階が水族館で1、2階 は海洋動物や、その標本、また観測船の模型、海産物を使った工芸品などが展示されている。
水族館は多くの種類の魚をはじめ貝類、サンゴ、海草など巨大なアクアリウムの中でそれぞれの形や色を誇示するかのように自らを主張しあっているのが美しくまた面白い。
入場料11ユーロ(約1,500円)
水族館入り口には大だこの像
水族館入り口には大だこの像

●モンテ・カルロ(Monte・Carlo)

海側からのオテル・ド・パリとカジノ(右)
海側からのオテル・ド・パリとカジノ(右)
モナコ公国の中心地であるモンテ・カルロは19世紀半ばからのリゾート開発にはじまり、その成功はめざましく、とくにパリのオペラ座、カフェ・ド・パリ、オテル・ド・パリを設計したシャルル・ガニエルを起用した豪奢なグラン・カジノとガルニエ・ホールと名付けられたオペラハウスが完成。
パリやロンドンで一世を風靡したデェアギレフ率いるロシア・バレエがモンテ・カルロに根拠地を置くことが認められ、次々と新作が公演された。

こうした公演には巨匠パブロ・ピカソやアンリ・マティスや人気を誇ったココ・シャネル、他ピアノの名手といった錚々たる人々が、舞台美術や衣装デザイン、作曲などを手がけた。
歴代の君主が文化、芸術を愛好、とくにグレース王妃がこれらを後援、育成、その伝統はいまカロリーヌ王女によって受け継がれている。
またモンテ・カルロといえば自動車レースの最高峰ともいわれているF1が一般公道を舞台に毎年初夏に行われる。ヨーロッパに春を告げる「モナコグランプリ」ともいわれている。1月に行われるWRC「モンテ・カルロ・ラリー」も有名だ。

モンテカルロ市街の標識
モンテカルロ市街の標識
モンテカルロの市街には1950年代のレーサーの像
モンテカルロの市街には
1950年代のレーサーの像


●グラン・カジノ(Grand・Casino)

モンテカルロのカジノ。豪華な建物だ
モンテカルロのカジノ。豪華な建物だ
モンテ・カルロの象徴ともいえるカジノは1878年、建築家シャルル・ガルニエによって建てられた。
大理石を敷き詰めた玄関広間は、オニキスで造られたイオニア様式の28本の柱で囲まれている。その奥にあるオペラハウスは全体が赤と金色とで彩られ、浮き彫りとフレスコ画が鮮やかだ。ここでは一流のオペラやバレエの公演が行われている。

一方、“ゲームルーム”は色彩豊かなステンドグラスの部屋がいくつもあり、彫刻や絵画、ブロンズの照明で飾られている。なかでもヨーロピアン・ルームのルーレットやスロットマシンは10ユーロの入場券でだれでもゲームをたのしめるが、午後10時以降に開かれるルームでは世界各国の富豪たちが、ひとり一夜で数千万円から億単位の金を懸けることも珍しくないそうだ。
このカジノ周辺の一流ブランド店の品物は超一級品で、桁のゼロの数が二つも三つも違うものばかり。ため息ばかりの店が並ぶ。

●モナコ湾

カジノと並んでため息の出るところ。プライベートの超豪華船やヨットがところ狭しと停泊または入出港が繰り返される港だ。

大型船の多くはオーナーの他に乗組員が数名いるのが、この港に停泊する船では普通のこと。こうした船のオーナーは町でショッピングかカジノあるいはレストランやクラブで日を過ごしているのだろうか。船では乗組員が掃除や修理をしている姿が見られる。
だが、モナコにも漁師がいる。数は少ないようだが、7〜8艘の小さな漁船が岩壁に繋がれ日焼けした男たちが網を繕っていた。
豪華なプレジャーボートの陰に漁船もあった
豪華なプレジャーボートの陰に漁船もあった

小さな国モナコ、なかでも世界中の人々が憧れるモンテ・カルロ地区は、狭い土地に高層マンションやホテルがびっしりと建ち並ぶ。港から急斜面の山に向かってマンション群がへばり着くように上に上にと延びていく。
同じモナコでも地域が異なるだけでもマンション価値の差が大きいといわれるところだ。
駐車場がなくても、一本の草木を植えるスペースがなくても「モンテ・カルロ」に住む、あるいはリゾートマンションを持つことは成功者の証なのだ。



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取材:2004年2月