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早春の伊豆



満開の河津桜 伊豆の春は早い。立春が過ぎたばかりというのに河津桜(ヒガンザクラとオオシマサクラの自然交配種)はほぼ満開だ。温泉郷の続く東伊豆はまもなく訪れる春の観光客の受け入れ準備もはじまる。

こころなしか春めいた潮風、光を増した太陽は青い海に輝く。まだ交通量の少ない国道135号線は快適なドライブウェイだ。温泉よし、山海の幸の味もまたよし。一足先に東伊豆の春を楽しみたいと思う。





<コース>
東京−東名高速厚木IC−国道271号線(小田原厚木道路)−小田原−真鶴道路−熱海ビーチライン(有料)−熱海−国道135号線−伊東−一碧湖−稲取−下田−東京
全行程 約500km、2泊3日

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●熱海へ

東名高速厚木ICから小田原厚木道路を経て小田原へ。
真鶴から熱海への国道135号線は海岸から離れるので、海辺をたどる真鶴道路熱海ビーチラインの有料道路へとハンドルを切る。
わずか20kmたらずで560円は安くはないが、海岸沿いをすれすれに通る道からの眺めのよさと心地よさに気をとり直す。
春の日を受けてまばゆく輝く相模湾には磯釣りを楽しむ人の姿あり、その向こうには三浦半島が見渡せる。

●熱海

熱海の遠景は変わらないが・・・
熱海の遠景は変わらないが・・・
“熱海の海岸散歩する、寛一お宮の二人連れ・・・”で名高い熱海は東京の奥座敷といわれ昔から人気の高い温泉地だ。
ヨットや観光船の浮かぶ相模湾の海岸通りには大型リゾートホテルが立ち並び、山の中腹まで老舗の旅館やマンションがところ狭しと並ぶ。日暮れとともに、華やかな温泉場の賑わいと夜景の美しさも自慢の高級温泉地だった。

ところが昨年、老舗中の老舗とも言われた海岸通りの「つるやホテル」がこの不況に耐えられず倒産のニュースを聞き残念に思った記憶がある。だが、いま熱海の海岸は13軒の大型ホテルのうち12軒がドアを堅く閉ざし、賑やかだったはずの海岸通りは人影もまばらだ。
貫一・お宮像
貫一・お宮像

お宮の松
お宮の松
老舗「つるやホテル」の前の浜にあった“お宮の松”と寛一お宮の像もなぜか立派なコンクリートの公園の中にひっそりとある。明治の文豪、尾崎紅葉の名作「金色夜叉」も色あせ、明治ばかりかバブル景気に踊った昭和もまた“遠くなりにけり”である。

老舗旅館や大型ホテルの跡には別荘マンションが建つ。東京の奥座敷として連夜宴会の賑わった温泉、熱海はいま大きく変貌しつつある。

●錦ヶ浦自然郷

錦ヶ浦の展望台から
錦ヶ浦の展望台から
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熱海市の南に数kmにわたって続く断崖絶壁の景勝地。断崖とその海辺には高級ホテルニューアカオが建つ。
ホテルからすぐ近くの錦崎庭園には芝と樹木が植えられた遊歩道もある。
ホテル宿泊者専用以外にも散歩できる部分があり、展望もよい。

ホテルの向かいには白波が砕け散る断崖を見下ろせるところがあるが、ゆっくりこの景色を楽しみたい人には断崖に張り出すようなカフェテラスもある。
このカフェテラスから見える城は錦が浦の山頂にある「熱海城」で昭和34年、桃山時代の様式の観光城を造ったもの。
内部には武家文化・城郭資料や武具などが展示されている。
熱海城
熱海城

●熱海ハーブ&ガーデンニューアカオ

ホテルニューアカオの敷地は広く、近くには5万坪もの敷地に人気のハーブ1,500種、10万株をはじめバラ園など10ものテーマ別のガーデンが広がる。春になると次々の開花期を迎え園内は色鮮やかに染まる。
カーブ館ではハーブの苗やドライフラワーも売られ、ローズ・ガーデンではバラのアイスクリームや香水が楽しめるティールームが春を待っている。
/入場料 1,000円、TEL 0557-82-1221

●一碧湖と一碧湖美術館

まだ春浅い湖は木立の中に静かに眠る。周囲4kmのひょうたん型した火口湖であり、標高150mの大室高原にあり、湖畔にはリゾートホテルやマンションが建つ。一周1時間半ほどで回れる遊歩道があり、野鳥愛護林や与謝野晶子・鉄幹の歌碑などもある。
平成9年に開館したという一碧湖ホテルに併設された美術館はフランスの画壇の人気作家ジャン・ピエール・カシニョールの油彩、水彩、リトルグラフなど150点余りが展示されている。作品の多くは深々と帽子をかぶったファショナブルな細身の女性が多い。ファンも女性が多いようだ。

また、ホテルの敷地内にある「香りの美術館」も女性には人気だ。
香水の原料やその歴史から今世紀初頭、ファション界の一流ブランドからブランド商標をつけた香りと、アール・デコの 魅力的な香水瓶などが集められている。
アロマショップには香りに関する商品が豊富にあり、自分だけのオリジナルな香りをブレンドできる体験コーナーもある。
ハーブ香りの美術館
ハーブ香りの美術館
/一碧湖美術館 入館料 1,000円、TEL 0557-45-5500
/香りの美術館 入館料 800円、TEL 0557-45-7700

この周辺にはルノアール・ピカソ・マチス・シャガール・ダリ・などの作品を展示した「池田20世紀美術館」(TEL 0557-45-2211)、「伊豆高原きり絵美術館」(TEL 0557-51-5221)、「伊豆ガラスと工芸美術館」(TEL 0557-51-7222)、「伊豆テディベアミュージアム」(TEL 0557-54-5001)、他にも沢山の美術館やシャボテン公園などのテーマパークがある。

●河津桜

満開の河津桜
満開の河津桜
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一碧湖から再び国道135号線を南下し、熱川、稲取の温泉街を通り過ぎると河津だ。
天城山から流れ下る河津川、その流れが海に注ぐ川縁をピンク色に染め、いまが盛りと咲き誇る河津桜は春を告げる伊豆の名所。遠目には桃の花と見える色のこの桜はヒガンザクラとオオシマザクラの自然交配種で1月下旬から3月上旬にかけて咲く。

その年の気候にもよるが花の時期は長い。しかし「今年は暖冬だから3月まではもたないかもしれない」と地元の人の話。この桜は東伊豆の海岸近くに多く見られるが、川沿い300mほどの桜並木があるのはここだけ。川べりの菜の花と同時に咲き、暖かい伊豆の早春を楽しめる。
ソメイヨシノはこれからで、伊豆の本格的な花見は3月下旬からという。
菜の花と河津桜
菜の花と河津桜

●下田

近代の幕開けにきっかけとなったペリー率いる黒船の入港した下田といえば、開国の歴史にちなんだ見どころと、温泉それに新島・式根島・神津島そして石廊崎を結ぶ連絡船発着する港ということだろう。

●ペリー上陸記念碑

安政1年(1854)、ペリー総督率いる黒船が入港した地点は、町の案内地図では連絡船が発着する港にあったが、ペリーの胸像は台ごと取り外され引越し中だった。300mほど町よりに公園が建設中でその一角に移動するという。移動した現在の地点が本当のペリー上陸地点だとか。

3月下旬には公園と下田内港への対岸に駐車場も完成するという。駐車場利用者は渡し船で運ぶという計画だ。
この記念碑脇の高台は下田公園で、一帯はかつての北条水軍の鵜島城があったところ。いまは桜、つつじ、あじさいなどの花などが植えられている。
中には開港記念碑もあるが、ここも付近の道が現在工事中のため通行止め。
移されたペリーの胸像
移されたペリーの胸像

丘の上の開港記念碑
丘の上の開港記念碑

●了仙寺

了仙寺
了仙寺
ペリーらの応接所として、幕府とペリー総督との間で日米の和親条約の付録協定である“下田条約”が調印された歴史の舞台となったところ。
境内には宝物殿があり開港当時の資料が展示されている。興味深いのは当時の下田や江戸の町の、人々の生活や風俗習慣などが描かれたイラストだ。アメリカやイギリス人など世界へ当時の日本を紹介した新聞の挿し絵である。

記事などもおおかたは日本文化を好意的に扱っているが、キリスト教徒には許し難いとして“混浴”を非難している。
また、ペリー総督のあと領事として来日したハリスに使えた“唐人お吉”の描いた絵などなどもある。
/宝物殿入館料 500円、TEL 0558-22-0657

●宝福寺

唐人お吉の墓があり、菩提寺でもある。
安政3年(1856)7月初代駐日領事タウゼント・ハリスが日米通商条約締結のため、下田の玉泉寺に領事館をおいた。船大工の娘として生まれたお吉は17歳のときハリスに見そめられて侍妾となった。
支度金25両、年俸120両という法外な金額であったが、お吉は首をたてに振らない気丈な娘だったとか。それでも下田奉行の説得でお国のためとハリスのもとへ。しかし、世間の偏見と妬みの罵声といやがらせの中、駕籠で領事館通いをする。
その後、恋仲だった鶴松と再会し所帯を持つが、酒におぼれたお吉は離縁され、酒と貧困の中で明治の末、3月豪雨の夜の入水、51歳の数奇な運命に自ら幕を閉じた。
境内にある「お吉記念館」にはお吉がハリスのもとへ通った駕籠をはじめ、衣類や髪飾りの他、珍しいバカラのグラスなどがある。

身よりもなく、両親の菩提寺からも亡骸を拒否されたため、宝福寺が境内に手厚く葬った。本来の墓は小さいものだったが、お吉の芝居を演じた水谷八重子をはじめとした芸能人によって新しい墓石も寄贈された。
本物のお吉の墓は小さい
本物のお吉の墓は小さい
/入館料 300円、TEL 0558-22-0960

●ペリーロード

ペリー・ロード沿いの橋
ペリー・ロード沿いの橋
下田港のペリー上陸地から了仙寺までの道のりは、かつてペリー一行が調印のために歩いた道。500mほどをペリーロードと呼ぶ。
弥治川沿いにあるなまこ壁の屋敷前に架かる朱色の橋は「伊豆の踊子」など多くの映画、テレビドラマのロケ地として親しまれている。川沿いには古い家並の雰囲気を残す。雑貨やみやげ屋、喫茶店とおしゃれな店もあり、川べりに植えられた柳がかつての下田の町の風情を感じさせる。

古い温泉旅館や昔は大勢いたという芸者たちを偲ばせる家もわずかだが姿をとどめている。そんな一軒の料理やの主人がこんな面白い話をしてくれた。
「今は露天風呂がなければ温泉宿ではないようなことをいうが、昔は露天風呂は貧乏人や旅芸人が入るところ。旅館の客は内湯に入ったものだ」と。下田の温泉は強いアルカリ泉で、美肌効果抜群とか。
ペリー・ロード
ペリー・ロード

伊豆の春は早い。花と温泉それに心地よい潮風が待っている。



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取材:2002年2月