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石垣島・番外編

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上空から見る慶良間諸島 ウコンとノニとふたりのオジィ

「医食同源」といわれる沖縄の伝統料理は、健康志向の高まりの中で、いま人気上昇中だ。主食であった芋類をはじめ、ゴーヤ、フーチバー(よもぎ)、野菜感覚で食べる熟す前の青いパパイヤなどの野菜からイブラー(エラブウミヘビ)や、頭から尻尾まで残さず食べる豚など沖縄料理は珍味も多い。
この長寿の島はまた薬草の宝庫として知られるところ。とくにウコンは有名だ。


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○ウコン

ウコンは多肉質を持ったショウガ科の多年層草でスリランカ、インドの北部、ヒマラヤ地方やミヤンマー、タイ、ベトナム、インドネシアなどの熱帯アジアを原産とする植物だ。平安時代中期に中国から渡来したと言われている。
日本では亜熱帯気候の沖縄で栽培されている。だが、いまでは価格の安い輸入品に押され、栽培する農家も少ないそうだ。石垣島では、ウコン専門農家はただ一軒、嶺井勤さんひとりだけだという。

石垣島の北側にそびえる、沖縄県の最高峰“於茂登岳”(おもとだけ)の中腹に嶺井さんを訪ねた。突然お邪魔したにもかかわらず、快くウコン畑を案内してくれた。
背丈の高い雑草に囲まれた畑は、通りすがりの人には分からない。草むらをかき分けながら「ハブはいないのか?」と聞くと「あ〜いるさ、でもハブを怖がっていたのでは畑仕事ができないよ」と平然と草むらを歩いて行った。
あとで知ったことだが、畑仕事や山へ入る人たちは皆、長袖の上着、長ズボンの上には長靴を履いていた。
ウコン畑の嶺井さん
ウコン畑の嶺井さん

春に花を咲かせる“春ウコン”、秋に咲くのは“秋ウコン”それに紫がかった花が咲いていたのは“紫ウコン”、それぞれ効能が違う。古くから二日酔いをしないといわれ、肝臓によいといわれているが、現在は病気の治療や予防に効くなどと説明してはいけないのだ。薬草を含めて「医薬品」として認められていないから薬事法違反になるというのだ。だけど、論より証拠、飲めばわかるよと嶺井さんはいった。
一般には春ウコンがいいとされているが、秋ウコンの方がいいんだよ。秋ウコンは栽培が難しく収穫が少ないので、春ウコンの方が市場に多く出回り、業者が沢山売るために春ウコンの方が上等だと吹聴したんじゃないかな?と嶺井さんは苦笑いした。
嶺井さんは今年74歳。輸入品の方が安く大量に出回っているので、石垣島でのウコン栽培はとても採算に合わないから後継者も育たないそうだ。いまは農薬を多量に使ったものや、粗悪品も少なくない、と嶺井さんは寂しそうに笑った。

○ノニ

ノニはインド、マレーシア原産のアカネ科常緑の小高木で、日本では「ヤエヤマアオキ」と呼ばれている。沖縄以南の東海岸地域に分布している。
島の北、伊原間で知り合った食堂のオジィ(平さん)に連れられて、ノニの実をとりに行った。オジィは長袖のシャツと長靴を貸してくれた。
昔、オジィはハブに足を噛まれたことがあったという。「痛い!と思ったら、噛まれたところから足先の方に向かって酷く腫れ、間もなくすると股の方にも腫れ上がり、それは痛かった」と話す。道路も完備されず、車もなく病院へ行くなど考えられない時代のこと。「しゃくにさわるので自分を噛んだハブを煮て喰ったさ〜、凄く旨かったよ。そしたら足の痛みも腫れも引いたよ」
ヤエヤマアオキの実
ヤエヤマアオキの実

ノニは1771年明和の大津波で、南太平洋の島から八重山諸島に流れ着いたものではないか、という説がある。果実は黄緑色で熟すと表面が半透明のようになる。見た目も美味しそうなものではなく、臭いもよくない。しかし、ノニには各種のビタミン、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラルやタンパク質が豊富なことから、いま健康食品として人気が高い。
発酵させてジュースなどにすると、生の実からは想像もできないフルーティな香りを放ち、美味しい飲みものになる。ノニジュース、ノニサプリメント、ノニ化粧品などに加工され、かなり高価な商品として販売されている。
ショッピングバックにいっぱいノニの実を採った。オジィに教えてもらった通り、アルコール分の強い泡盛に漬けこんだ。
「3ヶ月ほどたったら、毎日少しづつ飲むのもよし、肌につけるのもよし、虫さされや火傷にも効くよ」
火傷への効果はオジィ自身が経験済みだといって、足首をみせてくれた。熱湯で火傷したときのこと、このノニ漬け泡盛を塗って治したことなどオジィの連れであるオバァも一緒になって話してくれた。

ヤエヤマアオキを洗うオジィ
ヤエヤマアオキを洗うオジィ
泡盛のラベル
泡盛のラベル
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オジィは81歳。12歳のとき宮古島から売られてきたのだという。第二次世界大戦以前は、世界各地で人身売買が当然のこととして行われていたことは周知の通り。だが、それを身をもって体験した人に出会ったのは初めてである。遠い昔のことと思っていたが、体験者は生存し、その事実を本人から聞くことは驚きでもあった。
漁師の網元に買われ、魚の追い込み漁をさせられたが、亜熱帯とはいえ冬の海は冷たい。凍える手足で船に上がろうとすれば、容赦なく手足をたたかれ冷たい海に放り出されたという。
「何人もの少年たちがそのまま海に消えていった姿が、いまでもアタマに焼き付いている」と語る。いまは息子夫婦や孫に囲まれて穏やかな日々を送るオジィから、当時の貧しかった島の生活を思う。
「いまは売った親を憎んではいない。むしろ丈夫な体に生んでくれたことを感謝しているのさ」といってノニの話に戻った。

終戦と同時に解放されたオジィは、ハブに噛まれればその肉を食らい、火傷をすればノニのエキスを塗り、傷や病、そして健康管理にはさまざまな薬草を使う。珊瑚礁に囲まれた青い海に心を癒されて生き抜いてきたオジィは、一昔前までの人間本来の生きざまをみせてくれた。
あらゆるサバイバルに勝ち抜きながら鍛えた肉体、学んだ知恵を身につけ、子孫を残して、いま豊かな時間の中に生きるふたりのオジィに乾杯!

●シーサー

沖縄では瓦屋根は豊かな家の証。その赤瓦の屋根の上に鎮座するするシーサーは、家の守り神だ。いまは沖縄全体でもシーサーの乗る昔ながらの赤瓦屋根の家は少なくなった。そこでシーサー・ウォッチングするのには、島全体が国立公園で、集落部分は国指定の「町並み保存地区」でもある竹富島がお薦めだ。

門柱の上のシーサー
門柱の上のシーサー
ひょうきんなシーサーもある
ひょうきんなシーサーもある

シーサーは、いまは沖縄の守り神といわれているが、本来は「家」をマジムン(魔物)から守るための魔除けといわれている。この動物は獅子、ライオンだという。そのルーツは古代オリエントという説だ。中国を経て沖縄に伝わったという。シーサーにはいろいろな形や顔があるが、もとのライオンも永い年月と距離の間に変化したようだ。

珊瑚の石垣とブーゲンビリア
珊瑚の石垣とブーゲンビリア
シーサーも親子連れ?
シーサーも親子連れ?

沖縄の伝統的建物もその屋根も四角い。四方八方から吹き荒れる強い雨風を避けるための知恵から生まれた建築様式だ。この屋根の上のシーサーの向きが家によって異なるのは、中国の風水と深く関わっているとか。いわゆる鬼門や火伏せの方角などそれぞれ意味があるというわけだ。
オオカミ、狛犬、雷を鳴らす鬼のような顔、赤瓦の屋根の上のシーサーは、とてもライオンとは似てもにつかないが、エジプトのスフィンクスも、もしかしたら親戚かもしれないと思えてきたりする。なんとも夢のある不思議なものである。

ライオンが門の上に(ギリシャ・エギナ島で)
ライオンが門の上に
(ギリシャ・エギナ島で)

スフィンクス型シーサー?(ギリシャ・エギナ島で)
スフィンクス型シーサー?
(ギリシャ・エギナ島で)


●システム化されたレジャー

青い空、透明度も高く珊瑚礁には極彩色やさまざまな姿をした魚たちが泳ぐ海、広がる白い浜。夏の強い日差しの中では、だれもがこの海に飛び込みたくなってしまう。が、「ちょっと待った!」と聞こえなき声がする。
東シナ海と太平洋の狭間に浮かぶ小さな島々、八重山諸島はみな孤島である。穏やかな日でもリーフの外は潮流の激しいところもある。また安全そうなリーフの中でも深みもある。毒をもった海の生き物たちも沢山生息しているし、とくに夏には毒クラゲが発生する。危険がいっぱいなのだ。

上空から見る慶良間諸島
上空から見る慶良間諸島
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鳩間島と灯台
鳩間島と灯台
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石垣島の場合は、市営の海水浴場が3ヶ所あるが、どこもクラゲよけの網で海は仕切られ広い海をみながらプールのようなところで泳ぐ。たしかにクラゲは危険だが、網の内側で遊ぶことは事故が起きにくいので、管理する市側には好都合でもある。
市営の他には、ホテルなどの施設が管理する浜で泳ぐことになるが、ここもまた網が張られたり、波消ブロックで防波堤がつくられている狭い海でしかない。しかもホテルが管理するのだから、宿泊者かマリンスポーツなど施設を使う人しか利用はしにくい。

ホテルのビーチはブロックでかこまれている
ホテルのビーチはブロックでかこまれている
ビーチのホテルは南国の雰囲気
ビーチのホテルは南国の雰囲気

ある海の監視人の話。マリンスポーツのインストラクターでもある男性は、本土出身で50歳、20年前に石垣に来て以来海辺に面したコテージ風のホテルで働いているという。
「万が一事故が起きたら、我々や地元の海難救助隊はもちろんのこと警察や海上保安庁などさまざまな人々が携わることになるから大変だ。幸い救助されても、自己責任のはずの事故でも責任問題がからんでくる。とくに最近は訴訟問題を起こす人も多い。だからどこでも自由に泳いで下さい、とはいえません」
またダイビングをする人は、地元の漁師との問題もあるという。「遊びは自己管理、自己責任のはずだが・・・・・・」なんでも他人のせいにする風潮の今日だから、こうして施設を作って管理しなければならなくなったのだと語ってくれた。
どこまでも広がる青い海、しかし、自然はどこにでも危険がある。くれぐれも気をつけて!思いっきり八重山諸島の夏の海を楽しもう。



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取材:2006年5月