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層雲峡・網走・知床半島(2)

ドライブライン

知床二湖 網走から知床半島の付け根にあたる斜里への国道244号線沿いは、左車窓にオホーツク海を望み、右手には涛沸湖、行く手には、短い夏を咲き誇る原生花園の花々の中を走る。そして斜里の町を抜けると、知床半島の中心地ウトロへ向かう国道334号線を辿る。
ユネスコの世界遺産である知床半島は、北海道でも少なくなった野生動物や原始的な自然景観が残るところ。反面、訪れる観光客は、いまは50万人を超えるという。しかし、半島の面積の60%もの一般人立ち入り禁止の保護区が、知床の自然を守っているという。不思議な調和を保つ大自然を、訪れる人のマナーで、守り続けたいと思う知床の旅であった。


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ドライブライン

<コース>
旭川空港−(国道39号線)−層雲峡−北見−網走−(国道244号線)−斜里−(国道334号線)−ウトロ−知床峠−羅臼−(道道87号線)−相泊−斜里・美幌経由−(国道39号線)−旭川空港
行程 約380km

ルート付近のリンクポイントをクリックしてみてください

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●網走国立公園・小清水原生花園

オホーツク海と涛沸湖に挟まれた8kmの細長い砂丘の草原地帯で、6月中旬から7月下旬にかけて約40種もの花々が咲く。クロユリ、エゾスカシユリ・ハマナス・センダイハギ、ヒオウギアヤメなど、すべてがこの地に天然自生する固有の花だ。
JR釧網本線の原生花園駅は5月から10月の間だけ停車する観光の駅で、列車の駅の機能はほとんどなく、小さな駅舎は土産物店と化している。ガイドをボランティアで引き受けているという年配の男性が、花の名前や開花時期などを教えてくれる。「クロユリは咲きはじめが早いので、そろそろお終いだね」といいながら、背丈を高く伸ばした草の中から、名残のクロユリを指さした。

藻琴駅。オホーツク海を背にする無人駅
藻琴駅。オホーツク海を背にする無人駅
原生花園駅。記念品販売、撮影に忙しい
原生花園駅。記念品販売、撮影に忙しい

小清水原生花園
小清水原生花園
小清水原生花園はオホーツクの砂丘にある
小清水原生花園はオホーツクの砂丘にある

駅前から花々を愛でながら遊歩道を上ると、オホーツク海と原生花園全景や涛沸湖と、その周辺に広がる湿地帯を見渡すフレトイ展望台に出る。
白・黄色・ピンク・紫と色とりどりの花を咲かせる花園は、富良野や美瑛の造園の中で咲く豪華さはないが、一輪一輪が可憐と力強さを秘めた美しさがある。

ヒオウギアヤメ
ヒオウギアヤメ
エゾキスゲ
エゾキスゲ
エゾスカシユリ
エゾスカシユリ
クロユリ
クロユリ
ハマナス
ハマナス

●涛沸湖

放牧された馬。後ろは涛沸湖
放牧された馬。後ろは涛沸湖

アイヌ語で「チカンプトウ」といい、いつも鳥がいる湖という意味。冬には2,000羽の大白鳥が越冬のため飛来する。浅い海が砂州で仕切られてできた湖で、周囲28kmの湖畔はセンダイハギや湿原に咲くエゾキスゲなどの群生地でもある。好天に恵まれると斜里岳(標高1,545m)をバックに、草原に草をはむ牛や馬ののどかな光景にも出会う。
平成17年(2005)、国際的にも重要な湿地帯としてラムサール条約に登録された。
涛沸湖。秋が深まると白鳥が渡ってくる
涛沸湖。秋が深まると白鳥が渡ってくる
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●知床半島

アイヌ語で「シリ・エトク」といい、地の果てという意味を持つ。屋久島、白神山地と並んで、日本の三大世界自然遺産の一つ。平成17年(2005)に登録された。その約50年前すでに、原始的な自然景観や、野生動物などを守るため、昭和39年(1964)に知床国立公園に指定され、全体の60%が特別保護区として厳しく管理されていた。

先端は、知床岬、半島の先端には知床岳(1,254m)・知床硫黄山(1,562m)・羅臼岳(1,660m)、知床峠を挟んで遠音別岳(1,331m)・海別岳(1,419m)が連なる。また半島の東側には羅臼湖、西側には知床五湖がある。
火山地帯となっていることから羅臼温泉、岩尾別温泉など自噴する温泉もあるが、観光の中心は半島の西、ウトロから行く知床五湖やカムイワッカ・オシンコシン・フレペなどの滝だ。その他、海から知床半島を船で観るクルーズなども人気があるが、ウトロと羅臼を結ぶ全長約30kmの横断道路のドライブも魅力的だ。

●ウトロ(亀岩・ゴジラ岩)

オホーツク海を眺めながら走る知床国道ともいわれる国道334号線のウトロの手前5kmには、80mの断崖を流れ落ちる知床最大というオシンコシンの滝がある。このときは残念ながら道路崩壊のための工事があり、駐車場が立ち入り禁止であった。
そのままトンネルを抜けると正面に「亀岩」があった。この長い日本の海岸線の中で亀岩と名のついた岩は数々あるが、これほど亀の姿に似た岩はみたことがない。正確には岩ではなく、小さな半島のチャシコツ岬なのであるが、その姿は巨大な亀そのものである。

オシンコシンの滝。崖崩れで立ち入り禁止だった
オシンコシンの滝。崖崩れで
立ち入り禁止だった

ウトロに近づくと巨大な亀の形の岩が現れる
ウトロに近づくと巨大な亀の形の岩が現れる

ウトロ展望
ウトロ展望
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ウトロ港
ウトロ港

亀岩を回り込むとウトロの町と知床連山が車のフロントいっぱいに広がった。だが道は大きくカーブしており駐車スペースもなく、一気に知床の玄関でもあるウトロの町へと入る。
ホテル、民宿、レストラン、みやげ物屋が建ち並ぶ町で、たった一ヶ所の信号機のある交差点を左へ曲がると、その名の通りの「ゴジラ岩」に出会う。港を見下ろすようにそそり立つ天然の巨岩は、ゴジラそっくりなのに驚く。大きさまでが実物大のようにも思えるのだから凄い。
ゴジラ岩の先にあるオロンコ岩のくり抜かれたトンネルを抜けると観光船の発着場であり駐車場もある。

ウトロ港のゴジラ岩。似てます
ウトロ港のゴジラ岩。似てます
知床の道標
知床の道標

●フレペの滝

ウトロの町から約5km奥に入ると「知床自然センター」があり、駐車場もある。知床はヒグマの生息地。人は彼らの生活圏にお邪魔させてもらうため、ヒグマの生態や出没情報など知るためにも自然散策の前には、立ち寄ってみたいところだ。
フレペの滝への遊歩道は、このセンターの裏からはじまる。往復約1時間。
原生林地帯を10分ほど下るように歩くと、草原地帯に出る。視界が開けると、近くにエゾシカの姿が見られ、歩くのが楽しくなる。間もなく丘陵地帯の向こうに知床連峰が望まれる。やがて四阿の展望台が見え、道はここで行き止まり。展望台から眺めるフレペの滝は、入り江の奥深くの断崖から見下ろすことになる。幾筋もの細い水の流れが涙のように見えることから別名“乙女の涙”ともいわれている。

フレペの滝。観光船とエゾジカ
フレペの滝。観光船とエゾジカ
フレペの滝
フレペの滝
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フレペの滝近くからの知床連山
フレペの滝近くからの知床連山
エゾジカ
エゾジカ

知床連山
知床連山

●知床五湖

現在は、知床観光の核でもある五湖は1980から90年にかけて、地元の営林署の職員などにより歩道の整備を行った。それまでは訪れる人も少なく、無名の湖であった。
湖の周辺の土地は硬い岩盤の上に、硫黄山の山崩れで運ばれてきた溶岩の固まりが、堆積してできている。五湖は知床の山々から湧き出る地下水で周囲は湿原地帯にもなっている。五湖をめぐる遊歩道が整備されていて、1・2湖だけをめぐるには約40分。1〜5湖を回る場合は約90分が目安だ。

知床への道
知床への道
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知床五湖の木道
知床五湖の木道

1湖
1湖
2湖
2湖
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エゾ松、トド松が主な原生林の中に忽然と姿を見せる湖、その水面に映す知床の山々に感動。遊歩道にはエゾリスが横切り、樹木の中にはエゾジカをみることもできるが、知床はヒグマの生息地でもある。
五湖への入り口には、ヒグマについての注意事項が書かれているので、しっかり読んでから出かけよう。ヒグマの活動期は6〜7月ということで、この日も3湖〜5湖へは通行禁止であった。展望台への高架木道にはヒグマ除けに電気柵が設けてあるため、常時入ることができる。
知床五湖は2湖までしか歩けなかった
知床五湖は2湖までしか歩けなかった

知床五湖だけでも年間50万人もの人が訪れるという。遊歩道をはみ出して歩く人も少なくなく、木々の根元が踏み固められ、枯れる木もあるそうだ。さらにはヒグマの危険対策で、食べ物は持ち込まないとあるが、菓子などを食べながら歩く人も後を絶たないという。そのため、ヒグマによる被害防止や自然保護の面からも、来年(2011)5月から五湖への散策が人数規制とともに有料化される。

神秘的な雰囲気を持つ2湖
神秘的な雰囲気を持つ2湖
遊歩道。ヒグマ除けに電気柵が設けられている
遊歩道。ヒグマ除けに電気柵が設けられている

海食崖など原始的な自然景観を残す知床半島の先端、岬までを船の上から眺めるクルーズがある。切り立つ断崖、奇岩群を眺め、ヒグマも肉眼でみることができるという。
複数の船会社があり、船の大きさもそれぞれで、コースもいくつかある。料金は各社多少異なり、岬まで3時間余りで最高は8,000円前後だ。

●知床峠

斜里町と羅臼を結ぶ国道334号線、通称「知床横断道路」の峠で標高738m、ハイマツの樹海が広がっている。間近に羅臼岳や国後島を望むことができる知床八景の一つ。斜里と羅臼側では天候ががらりと変わることも多い。
この日もウトロから峠に向かって上り始めたときは、空は曇っていたが視界はあった。しかし、峠に着いたときには、羅臼側から吹きあがる霧で、峠からの景色は遮られていた。時折、霧に巻かれる羅臼岳が幻想的に望まれたが、峠を羅臼方面へ下り出すと、あたり一面乳白色と化し、急カーブ続きの道路さえ見失うほどだった。
知床峠頂上
知床峠頂上

羅臼の標識
羅臼の標識
キタキツネがエサをねだりに来た
キタキツネがエサをねだりに来た

知床峠への道
知床峠への道
羅臼岳に渦巻く霧
羅臼岳に渦巻く霧

●羅臼のヒカリ苔

羅臼の町から知床公園道路を約2kmのところにヒカリ苔があるマッカウス洞窟がある。北海道指定の天然記念物。苔が自ら光を発するのではなく、光を反射してキラリと光るのだ。ヒカリ苔は僅か1cmにも満たない小さな苔で、萌黄色に輝いて見える。
洞窟内には4ヶ所で自生している。観察する角度によって見えたり見えなかったりするので、確認できる場所を探す。
この洞窟は、北海道の名付け親である松浦武四郎が一夜を過ごしたところでもある。
マッカウス洞窟
マッカウス洞窟

マッカウス洞窟は北海道の名付け親、松浦武四郎が野宿した
マッカウス洞窟は北海道の名付け親、
松浦武四郎が野宿した

洞窟の前には「北の国から」のスタンプ・ボックスがあった
洞窟の前には「北の国から」の
スタンプ・ボックスがあった


マッカウス洞窟の標示
マッカウス洞窟の標示
標示はあるが見えなかったヒカリ苔
標示はあるが見えなかった
ヒカリ苔


●相泊温泉

羅臼の町から岬方面に向かって続く道道87号線を約30km。道路の終点に位置し、明治32年(1899)に発見された海岸線の際にある日本最北東端の温泉。海岸を掘った露天風呂で、湯は湯船の下から湧いている。入浴時期は夏場だけ。ただし、観光客向けに整備された施設はない。男女別にはなっているが、脱衣所は互いに見える。また潮の満ちた時は入浴できない。
相泊温泉は日本最北東端にある
相泊温泉は日本最北東端にある

相泊温泉からは晴れると北方領土が見える
相泊温泉からは晴れると
北方領土が見える

知床公園羅臼線。行き止まりは近い
知床公園羅臼線。
行き止まりは近い


近くに同様の瀬関(セセキ)温泉がある。満潮になると海の中に沈む、混浴の海中温泉だ。ただし、個人の管理する温泉であるため、入浴前に許可が必要。
どちらも野趣あふれる素朴な温泉だが、この海岸線一帯は昆布漁の盛んなところ、漁で冷えた体を温めるための温泉でもある。入浴はマナーを守ろう。

●最北東端突出部の民宿

道道87号線は突然、相泊橋(橋桁は合泊)で終わる。「キケン道なし」の大きな看板がある。その橋のたもとに食堂を兼ねた民宿がある。主人は「このあたりは熊が多いよ。山側を見ていれば、見かけるのは珍しくない」と言っていた。

道道87号線は突然、終わりとなる
道道87号線は突然、終わりとなる
相泊漁港。羅臼からの道はここで終わり
相泊漁港。羅臼からの道はここで終わり

日本最北東突端地の民宿
日本最北東突端地の民宿
羅臼道の駅
羅臼道の駅

●熊岩

87号線が行き止まりになる羅臼寄りに、道に突き出すような黒い岩が見える。何だかメタボ人形のように思ったが、説明では親熊が子熊を抱いている姿だという。道路を広げるときにわざわざ残したことが分かる。



○ニッポンレンタカーの車種・料金

詳しくは車種・料金一覧表をご覧ください。

○北海道内のニッポンレンタカー営業所

ニッポンレンタカー ホームページの営業所検索で、北海道内の営業所リストをご覧いただけます。


知床斜里町観光協会
知床八景や観光マップ、体験プログラム、写真素材集などを掲載。オホーツク海を望むライブカメラもある。
知床羅臼町観光協会
羅臼の名所、観光船、温泉、宿泊施設情報などのほか、羅臼沖でのクジラなどの発見率も紹介されている。

取材:2010年6月

※ドライブコースの情報はそれぞれの記事の取材時点のものです。