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サロベツ原生花園と暑寒別・天売焼尻
国定公園

ドライブライン

232号線から海を隔てての利尻山 広大な面積に100種を超える高山植物が競う日本を代表する原生花園サロベツ。一周を30分で巡れる遊歩道から眺める利尻山はパンフレットや絵はがきにはなくてはならない北海道の風景である。そして、南下する国道232号線、231号線を「日本海オロロンライン」と呼び、羽幌町から西に約27kmの日本海に浮かぶ観光地天売と焼尻の2つの島がある。とくに天売は絶滅の危機に瀕している国の天然記念物オロロン鳥、ウミネコ、ウトウなどの海鳥が生息し、その生態が人気の島である。
また、留萌へと下るオロロンラインは別名サンセットラインともいわれ、交通量の少ないこともあって、移り変わる海の色を眺めながらのんびりと、ステアリングを握る楽しいドライブウェイだ。


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ドライブライン

<コース>
稚内−ノシャップ岬−(道道909号線)−サロベツ原野−天塩町−(国道232号線・通称オロロンライン)−羽幌町−(フェリー)−焼尻島−天売島−(国道232号線)−留萌
行程 約270km

ルート付近のリンクポイントをクリックしてみてください

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●稚内

稚内市内から見上げられる高さ8mの望郷の門が立つ別名「氷雪の丘公園」とも呼ばれる稚内公園へ。この門の中に建つブロンズ像は昭和38年(1963)、異国となった樺太(サハリン)への望郷の念と、亡くなった多くの人の霊をなぐさめるために作られたもの。遠くサハリンが望まれる。
稚内公園
稚内公園

●オロロンライン

小樽から稚内まで約337kmのシーサイドロードを「オロロンライン」と呼ぶ。稚内から逆コースを辿りその中間地点である留萌まで、広大な原野と果てしなく続く海の間を一直線に伸びる道を走る。
日本最北端ノシャップ岬を廻り、稚内西海岸を辿ると間もなく「こうほねの家」の前に出る。海岸に面した沼に咲く黄色い花“こうほね”から、その名が付けられた展望休憩施設だ。花は6月〜7月の季節のものだが、海の中に浮かぶ利尻山の秀麗な姿に魅せられて、ドライバーの多くがここで車を駐める。

ノシャップ岬のいるかの時計台
ノシャップ岬のいるかの時計台
コウホネの花
コウホネの花

●サロベツ原野

北緯45度00分、北半球のど真ん中に広がる日本の最北の湿地帯。100種以上の寒冷地植物の宝庫。東西7km、南北28kmの大湿原には6月〜8月上旬にかけてエゾカンゾウをはじめヒオウギアヤメ、ワタスゲ、エゾスカシユリなどの高山植物が咲き乱れる。

サロベツ原野
サロベツ原野
湿原と丘陵を往く232号線
湿原と丘陵を往く232号線
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ほぼ中心部にあるビジターセンター周辺には木道が巡らされ、湿原や高山(寒冷地)の花々が観賞することができるばかりか、緑と花、そして海の彼方に浮かぶ利尻富士(利尻山)を眺める絶好の場所でもある。

232号線から海を隔てての利尻山
232号線から海を隔てての利尻山
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ハマヒルガオ
ハマヒルガオ


真っ直ぐに延びる国道232号線に沿って、29基にも及ぶ風力発電用の巨大な風車の並ぶ天塩町を過ぎ、遠別町、初山別と日本海に沿って南下すること約80km、天売・焼尻島への玄関口である羽幌町に着いた。(「留萌から稚内・そして日本最北端宗谷岬」2002年参照)
232号線に沿って風力発電の風車があった
232号線に沿って風力発電の風車があった

海沿いを走る232号線
海沿いを走る232号線
吹雪よけの避難シェルター。冬の厳しさを思わせる
吹雪よけの避難シェルター。
冬の厳しさを思わせる


●天売・焼尻島

2つの島には沢山の野鳥が生息し、草花が草原や丘陵の斜面に映える。天売島には8種類100万羽もの海鳥が生息し3月から8月にかけて繁殖期を迎える。「海鳥の楽園」として知られる島だ。一方、焼尻島は国の天然記念物のオンコの原生林が手つかずの森で自然と共生し、高山植物の種類も多い。

天売島の岩礁に群れるウミウ
天売島の岩礁に群れるウミウ

●天売島

羽幌沖約27km沖合にある天売島は、周囲12km、一周道路を辿っても10km弱。島のガイドによれば人口200人くらいという。
車は羽幌港の駐車場(料金は1日 500円)に駐め、フェリーで2つの島へ渡る。フェリーだから車も積めるが小型車でも料金は片道1万円近い。島が小さいので車は羽幌港へ置く方が良い。
フェリーでは所要1時間30分(ひとり2,410円)、高速艇では1時間で料金は4,160円。

天売港沖の灯台。岩礁には鵜が群がっていた
天売港沖の灯台。岩礁には鵜が群がっていた
天売港
天売港

「海鳥の楽園」といわれる天売島はなんといってもオロロン鳥(ウミガラス)の繁殖地として有名な島だ。かつては道東の島などでも繁殖し1963年には8,000羽を数えていた。しかし、20年後の1983年には553羽まで減少、その後も減り続けている。原因はさまざまだが、人が持ち込んだゴミなどからカラスやオオセグロカモメなどが増え、卵や雛などが襲われたとか「サケ・マス流し網漁」によるものといわれている。ウミガラスは水中で飛翔するため、海鳥の中でも最も漁網にかかりやすく、その犠牲になったのだともいう。
島ではオロロン鳥を保護し、繁殖させようと1990年代、オロロン鳥のデコイ(模型)を使い疑似コロニーを岩場に作った。結果、去年(2006)50羽のオロロン鳥が確認されたが、今年は、まだ12羽しか確認されていない、と島のガイドはいう。
世界的にはまだ多い鳥なので、「昨年はどこかから飛来したのだろう。天売では絶滅への運命をたどっている」といった。

夕暮れの天売島。左は赤岩、右の岩壁にウミウの大群が帰ってくる
夕暮れの天売島。左は赤岩、右の岩壁に
ウミウの大群が帰ってくる

天売西海岸の鎧岩
天売西海岸の鎧岩

島に着くとすぐ、島一周の観光船に乗り移った。定員20名くらいの船は舟底がガラス張りになっていて、海中を覗くこともできた。川もなく、民家も少ない島の周辺は透明度も高く、名物のウニや昆布を沢山見ることができた。
普通、海鳥は人が近づけない無人島や高い崖などが繁殖地といわれている。島の西海岸は、こうした人の近づけない崖や岩場からなっているため、海鳥たちの営みをみることができる珍しい島なのだ。
一周約1時間、そのほぼ中間あたりから、断崖の間に鳥の姿が見えたが、圧巻は夕方、50万羽とも60万羽ともいわれるウミスズメ科のウトウが雛に餌を運んでくる様子だと、船のガイドはいう。夕方に見物バスが出るというので後の楽しみでもある。

赤岩。かつてはオロロン鳥のコロニーだった。今はウミウが占拠
赤岩。かつてはオロロン鳥のコロニーだった。
今はウミウが占拠
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岩壁に置かれたオロロン鳥の模型。仲間を呼び寄せられるか…
岩壁に置かれたオロロン鳥の模型。
仲間を呼び寄せられるか…
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ガイドの説明でオロロン鳥のデコイ(模型)を設置した岩場を見上げた。オロローンとなくのでオロロン鳥という。その鳴き声もデコイから流れていた。めったに生きた姿は見ることができない、とガイドの言葉も終わらないとき、水面を黒と白の鳥が波間に浮かんでいるのがみえた。ガイドも少し興奮気味な声で客に「オロロン鳥だ!」と叫んだ。

夕方、各民宿を回って客を集めて乗せるバスがやってきた。昼間船から見上げた崖の上で、ウトウの群れを観察するツアーバスだ。港沿いに並ぶ民宿から約4km、民家が途絶え、ハマヒルガオなどの植物の密集する狭い坂道をゆっくりとバスは上る。
島の南端にある赤岩展望台の下にバスは停まる。「7時15分ころ、西に水平線の彼方からウトウが一斉に展望台周辺に戻ってきます」とバスガイドの言葉で、十数人の観光客が降りる。沈んで間もない太陽の余韻が残る展望台へ登り、その時を待つ。
オロロン鳥
オロロン鳥

ウトウ「チドリ目ウミスズメ科」。体の大きさはハトくらいで全体は黒褐色、お腹だけ白く、がっちりとした体型だ。クチバシはオレンジ色で、鼻先にはサイのような角があるが、この角は繁殖期が終わると落ちる。目の横や顎に白い糸状の羽飾りがあるのが特徴。翼は短く水中を飛ぶように泳ぐが、空では時速60kmもの速さで飛ぶ。
生息地は断崖に囲まれた岩礁で、土のある場所に巣穴を作る。約50cmから1mほどの横穴を掘り、その中で雛を育てる。
繁殖期は3月〜8月で、おす・メス一緒に子育てする。集団でコロニーを作り、自分の作った巣穴は毎年繰り返し使う。天売島はおよそ30万ものつがいが繁殖する世界最大のコロニーである。
エサをくわえて帰ってくるウトウ
エサをくわえて帰ってくるウトウ

赤岩周辺の斜面一面に掘られたウトウの巣穴、その巣穴に待つ雛たちにクチバシいっぱいに小魚をくわえたウトウが一斉に帰ってくる姿が圧巻だ。だが、そのウトウのクチバシにくわえた小魚を狙うオオセグロカモメ、ウミネコ、カラスが、ウトウの巣穴で待ち構えているのだ。

ウトウの帰りを待つカモメ。後方は利尻山
ウトウの帰りを待つカモメ。後方は利尻山
巣穴付近のウトウ
巣穴付近のウトウ

夕闇もせまった7時過ぎ、クチバシに小魚をくわえたウトウが戻りはじめたかと思う間に、羽音とともに着地。ウトウは素早く巣穴へと入る。なかには待ちかまえるカモメやカラスたちにエサを横取りされるものもいる。まさに自然の中で生きるドラマを見る思いがした。

●焼尻島

天売島より約2km東にある、周囲12kmと2つの島の面積はほぼ同じ。人口もガイドの話では127人という。島の3分の1が深い原生林に覆われ、多種多様な草花も咲く。春と秋には渡り鳥の中継地となり、約200種もの野鳥が訪れる。
島の中央部に広がる原生林の主な木はオンコ(イチイやアララギなどと呼ばれる針葉樹)の木で約5万本といわれている。雪の重みや強い風に耐えた 樹齢300年もの老木は、地面を這うように伸びている。またオンコの木の他、トドマツやイタヤカエデ、ミズナラナナカマドなど50種類もの樹木の林が残されている島は珍しい。
羽幌から焼尻へ。カモメが船を追う
羽幌から焼尻へ。カモメが船を追う
島の観光は徒歩やレンタルサイクルなどで回る人もいるが、港の観光案内所前から、ガイド付きのミニバスが出ている。料金 一人1,000円。

●留萌へ

再び羽幌町へもどると国道232号線をひたすら留萌へと走った。途中、国の重要文化財でもある旧花田番屋へ立ち寄り小平を経て留萌市内に着いた。

道央自動車道の深川ICから留萌への道が開通し、札幌や旭川へ約2時間と大幅に時間が短縮され、留萌の町に活気が戻ったように感じられた。道路の整備もさることながら、今年はユニークな町おこしイベントがあった。
旧・花田家番屋
旧・花田家番屋
今夏、タコ漁に使うタコ箱のオーナーを募集した。北海道留萌支庁産業振興課漁政係の企画だった。一口5,000円で108個のタコ箱を海に沈め、約2ヶ月の間に5回タコ箱を揚げる。箱にタコが入っていた場合、浜ゆでしてオーナーに送るというもの。インターネットでの募集には10万を超えるアクセスがあり、そのうち約1万が応募し、抽選で108人のオーナーが決まった。
予想外の反響に企画した方が驚いた。5回の引き上げは終わり、ゼロの泣きを見た人と同時に、大きなタコを3匹もゲットしたオーナーもいる。
ちなみに留萌は北海道でタコの水揚げが一番だという。
タコ箱漁
タコ箱漁

茹で上がったタコ
茹で上がったタコ
捕れたてのウニを食べる
捕れたてのウニを食べる

ボタンエビ、甘エビ、ヒラメ、ウニ、ホヤ…。北海の味が盛られた
ボタンエビ、甘エビ、ヒラメ、ウニ、ホヤ…。
北海の味が盛られた

ウニはたっぷり盛られている
ウニはたっぷり盛られている

新造船から祝いの餅撒き
新造船から祝いの餅撒き
新造船祝いに獅子舞も出た(留萌・臼谷港)
新造船祝いに獅子舞も出た(留萌・臼谷港)

留萌・黄金崎はサンセットのみどころのひとつとして有名だが、ニシン漁の時代、沖のニシンの群れが夕陽をあびて黄金色に輝いたともいわれている。太陽が水平線に傾くと、どこからともなくカメラを持った人々が集まってきた。

女郎岩。真夏には上部に草が生え、女性の髪の毛のように見えるという
女郎岩。真夏には上部に草が生え、
女性の髪の毛のように見えるという

黄金岬
黄金岬



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取材:2007年7月