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仲間と家族と行く日帰り温泉



四万温泉(群馬県)

上毛三名湯のひとつ草津、伊香保と並んで湯量豊富な天然湯で関東では人気の温泉。開越自動車道を利用すれば、練馬からわずか2時間30分。山深い渓流沿いにある静かな温泉街だ。だが、温泉街といっても草津や伊香保のように歓楽街はなく、のどかな山間の静けさが楽しめる。本当の温泉好きにはお薦めの場所だ。
本流の四万(しま)川とその支流の新湯(あらゆ)川、日向見(ひなたみ)川に沿って建ち並ぶ旅館、ホテル39軒、民宿5軒、国民宿舎1軒があり、それぞれ趣向を凝らした内湯や露天風呂がある。多くは日帰り入浴が可能。その中のいくつかを紹介しながら四万温泉の風景を取材してみました。
冬でも、あまり降雪を見ないというところなので、これからの季節にドライブにも適しているといえる。(ただし、出発前には問い合わせること)

問い合わせ/中之条観光協会 TEL 0279-75-2111/四万温泉協会 TEL 0279-64-2321


四万温泉とは四万川の清流に沿って、温泉口、山口、新湯、日向見と4つの温泉の総称で源頼朝の家臣四天王の一人の塩谷日向寺定光の夢枕に童子が立ち、「四万の病を治す湯を与える」というお告げがあり湯が湧いたといわれている。この湯は四万の病を癒すということで四万温泉と名づけられ、その源泉は四万川の支流の日向見にあり、「御夢想の湯」として、いまは無料の公共の湯として誰でも利用できる。湯治場としての歴史も古く源泉、湯量とも豊富。
泉質はナトリュウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩泉。泉温は25〜80度。
効能は胃腸病、関節リュウマチ、慢性皮膚病、火傷そして飲用は慢性消化疾患、とくに便秘に効くといわれる。



四万温泉

東京、練馬から関越自動車道−伊香保渋川IC−国道353号線−中之条町−四万温泉
片道 約150km(日帰り)


<ルート付近のリンクポイントの地名をクリックしてみてください>



●中之条町

都心から関越自動車道練馬のインターまではどの道を辿っても、どこかで渋滞に巻き込まれる可能性が高いので、都心から行く人は早めに出発したい。また、週末は上越方面へ向かうスキーヤーなどの車で混み合うので注意しよう。
一気に高速道路を走って渋川伊香保ICを出て、しばらく国道17号線を沼田方面へ向けて走ると、四万・草津への標識があり、左折。中之条まで約20km。ここから草津方面への道と分かれる。

昼食はここ中之条で済ませたい。町の中心部、四万温泉への国道沿いにあるおいしい手打ちそば・うどんの店「かごや」がある。間口は広く店の前は駐車場となっている。テーブルが5卓ほどの店内の奥で、そば・うどんを打っている。麺類の味もたしかだが、濃口のだしの効いたつゆが旨い。その上、安い。ちなみに、かきあげ天ぷらそばが440円。
/TEL 0279-75-2382

四万温泉までは約20km。30分ほどの距離だ。この道は四万温泉止まりで、その先は谷川岳連峰に続く深い山。現在はダム建設中であり、また国道を新潟県とを結ぶ道路も建設中である。
どちらも完成のあかつきには、ダムの周辺に公園やテニスコートなどのスポーツ施設ができ、新潟方面への距離も飛躍的に近くなる。
開発には地元でも賛否両論だったらしいが、いまは、何もない静かな山あいの温泉情緒を大いに楽しみたい。

●四万温泉

この温泉は、前にも述べた通り、四万川、新湯川、日向見川の渓流沿いにはりつくように温泉宿が並んでいる。上流へ向かって近代的な旅館が並ぶ温泉口、山口と古く伝統のある旅館がある新湯、それに湯治場の雰囲気を残す日向見とある。
4つの温泉場の中心は路線バスの終点でもある新湯だ。だが、僅かな商店と、温泉場らしい飲食店、それにゲームを楽しむ小さな店(射撃、スマートボール)が数軒あるだけ。
源泉湯量とも豊富で公共の飲泉所が随所にあり、宿でも飲泉所を設けているところも多い。また、町営の共同浴場もある。

○ユニークな2つの宿の風呂

積善館本館
元禄4年創業で、現在の当主は18代目という歴史のある旅館。(建物は群馬県指定重要文化財)
新湯川が四万川に注ぐ分岐点に位地し、いまは、すっかり葉を落とした落葉樹の木立に囲まれた古い木造の建物だ。川に面した建物の一階は天井が高く、広いガラス窓からは陽光が射し、湯があふれるゆったりとした浴槽がある。
その2階と3階はガラス戸に障子の部屋があり、昔のままの湯治宿の造りだ。実際にここは、いまも湯治に訪れる人々のために、余計なサービスがないかわりに料金も一泊二食付きで7,500円と安い。

この他、2つの別棟があるが、贅沢な造りで料金も一泊二食付きで2万円から。
日帰り入浴客は食事付きで3,000円。個室も希望できるのでのんびりと湯治の気分も味わえる。
別棟はひとりでの宿泊はできないが、本館は可能。
/TEL 0279-64-2101

四万たむら
先祖が温泉を発見したという四万で一番古い宿だ。地元の人の話では、20年ほど前までは、湯量豊富な湯治宿だったとか。現在は四万一大きく、高級旅館で隣接する四万グランドホテルと同経営で、豪壮な入母屋造りと趣向を凝らした3つの露天風呂と4つの内湯の大浴場が自慢の宿。
一泊二食で2万1,000円からと料金もそれなりだが、風呂を楽しむだけならば、日帰り入浴(1,600円)がお薦め。
/TEL 0279-64-2111

○公共の湯

四万清流の湯
四万大橋のたもと、温泉口にある町営の有料日帰り施設。東屋風の造りの露天風呂と清潔な内湯がある。どちらも男女別にあり、新緑のころは最高というが、冬枯れの木立から、青く澄んだ空をあおぎながらの湯浴みも捨て難いもの。薄っすらと雪化粧でもした日は、また風情がある。特に男湯は川に近く、開放感満点だ。
入浴料は2時間500円。1日1,500円。10時〜20時(冬期)
/TEL 0279-64-2610

上之湯は山口のバス停近くに、また河原の湯は四万グランドホテルの下、四万川の文字通り河原にある。もう1ヶ所は日向見にある御夢想の湯の3ヶ所だ。いずれも昔ながらの木造の小さな湯船の湯だが、溢れる豊富な湯量と適度の温度で、温泉の原点のようなところ。
10時〜15時で無人。料金も無料だが、寸志程度を入れる箱がある。地元の人の利用が多いので、共同浴場のルールは守られていてゴミなどはない。
問い合わせ/四万温泉協会 TEL 0279-64-2321

飲泉場は旅館内に引かれているところもあるが、誰でも飲める町営の飲泉場が新湯の“塩の湯”と日向見の“ゆずりは”と2ヶ所ある。
塩の湯はほんのりと塩の味がするが、どちらも胃腸病に効くといわれている。
また便秘によく効くというが、一回にコップ半分程度を一日3〜4杯位の量にとどめておくこと。

○泊まった2軒の宿

ヨーロッパなどではそれぞれの宿の建物、設備やサービス内容で政府によってランキング付けされ、その星の数で料金が決められているが、あいまいな日本では宿選びは難しい。普通は料金などで想像するしかないのが現状だ。楽しい旅行をするには宿の問題は大きい。温泉宿はなおのこと。
だが、同じような料金でも宿によって大きく異なることは、旅を趣味と仕事としている著者は経験済みである。ただ日本の場合はよほど早く予約をしない限り、週末は好みの宿はとれない。その上、料金も高く、日ごろはサービスのよい宿も人手不足からか納得のいかない時もあり、後味の悪さが残ることもある。
ここでは、偶然に選んだ宿 「あやめや館」 と自分の足で歩いて見つけた宿 「ひなたみ館」 の2軒を紹介しよう。どちらも温泉宿としては一泊二食付き1万3,000円という一般的な料金の宿である。
きれいな部屋に、あまり大きくはないが男女別露天風呂があり、心配りの行き届いた女将のいる落ち着いた宿だ。

●日向見薬師堂

四万日向見の一番奥、これより先は山の麓にある薬師堂は、慶長3年(1598年)に建てられたという。国の重要文化財に指定されている。かやぶき屋根のこのお堂は桃山時代の数少ない唐風建築のひとつ。小さいが重厚な建物だ。薬師堂の石垣のあちこちから温泉の白い湯気が立ち上っている。わきには共同湯「御夢想の湯」がある。

●摩耶の滝

薬師堂の裏から徒歩で30〜40分。ちよっとした登山気分で山道を登る。「カモシカや猿に出会えるかもしれない」と宿の主人の言葉。行き届いた保護政策で、最近は人をあまり恐れない野生のカモシカや猿が増えたという。
昔子宝に恵まれない夫婦がこの滝に願を掛け、女の子が生まれた。美しく成長した娘が神に導かれてこの滝へやってきた時、偶然、立派な狩人とここで出会って結婚、幸せに暮らしたという言い伝えのある開運の滝でもある。冬のいまも落差7〜8mの岩の峡谷に落ちる激しい水の音。水量の多い春から夏は豪快な流れを見せてくれるのだろう。
歩きながら目を凝らしてカモシカや猿の姿を探したが、残念ながら見つけることはできなかったが、熊撃ちに行ってきた、という鉄砲を担いだ猟師に出会った。この辺の山は熊も生息するほど深い。


中之条町ホームページ
四万温泉のある群馬県吾妻郡中之条町の公式ページ。観光ガイドには「清流の湯」の紹介もある。
日本ロマンチック街道の旅
長野県から群馬県を経て栃木県にまでわたる日本ロマンチック街道沿いの温泉・観光地などを紹介。
大理石村ロックハート城
四万温泉からほど近い場所にあるヨーロッパの古城を復元したテーマパーク。ドライブ途中で寄ってみては?

取材:1998年12月