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彩甲斐街道と秩父巡礼の旅(1)

ドライブライン

廣瀬ダムは全面凍結していた 関東地方に春一番が吹いたというのに、秩父盆地はまだ冷たい風の吹く「♪春は名のみの……」の2月下旬、もうすぐ桃の花の開花でピンクに色づく甲府盆地を後に、甲武信岳(標高2,475m)から笠取山(標高1,953m)へ通じる雁坂峠の下をくり貫く雁坂トンネルを抜けて秩父へと向かった。
秩父と甲州を結ぶかつての秩父往還は、7年前に開通した全長約6.5kmの雁坂トンネルで車での往来が可能になった。昔から巡礼者を迎えた秩父の寺への道もさらに便利になり、遠かった奥秩父の四季の自然がとても身近になった。
奥秩父の山々はまだ冬の名残の雪化粧だが、間もなく木々が芽吹き小鳥がさえずる春を思いながらの旅であった。
1回目は勝沼ICより雁坂トンネルを越え大滝温泉へ。


サムネイル1 サムネイル2 サムネイル3 サムネイル4 サムネイル5 サムネイル6

ドライブライン

<コース>
(中央道)−勝沼IC−塩山−(国道140号線)−雁坂トンネル−秩父湖−三峰神社−大滝温泉
全行程 約60km

ルート付近のリンクポイントをクリックしてみてください

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●雁坂トンネルへ

勝沼ICを出ると、目前に連なるまだ厳冬の南アルプス連峰がフロントグラスいっぱいに広がった。甲府盆地を彩る桃のつぼみもまだ堅かったが、光はすでに春である。
有料道路雁坂方面の標識に従い国道140号線と出会ったのは、武田信玄の菩提寺「恵林寺」だった。ここより雁坂峠を経て秩父市までは“秩父往還”と呼ばれた。
それは戦国時代の武将武田信玄公が軍事道として整備した道である。江戸時代には武州、上州、甲斐、駿河の地域を結ぶ重要な役目を果たした。

勝沼からの南アルプス連峰
勝沼からの南アルプス連峰
甲府盆地
甲府盆地

笛吹川沿いに続く国道140号線は山梨県側を「雁坂みち」と呼び、雁坂峠を越えて荒川の上流奥秩父の森から秩父へと向かう同じ国道を埼玉県側は「彩甲斐街道」という。かつての道中、とりわけ難所であった標高 2,082mの雁坂峠は大滝宿まで4里4丁(約16km)といわれていた。
その難所の峠はいま約6.5kmの雁坂トンネルのほか奥秩父トンネルなど3つのトンネルと峡谷にかかる2つの橋で大滝村へと自動車道路で一気に走り抜けてしまう。

雁坂トンネルへの道は甲武信岳が正面に
雁坂トンネルへの道は甲武信岳が正面に
国道の標識
国道の標識

●廣瀬ダム湖

大きな円を描いてトンネルへと向かうループの手前に笛吹川をせき止めた廣瀬ダムの真っ白に凍結した湖、その向こうに甲武信岳がそびえていた。思わず息をのむほどの美しさだった。頂は山梨、長野、埼玉県の県境の甲武信岳の山梨県側は四季を通して自然美を誇る西沢渓谷とシャクナゲ(5月〜6月)の群生地だ。
ダム湖の先には道の駅「みとみ」があり、隣接するいちごハウスから摘んだばかりの甘いいちごが手頃な値段で買える。

廣瀬ダムは全面凍結していた
廣瀬ダムは全面凍結していた
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道の駅、みとみ
道の駅、みとみ

●雁坂トンネル

平成10年(1998)4月23日に開通したこのトンネルは6,625mと一般国道山岳トンネルでは日本一長い。このトンネルの開通以前は国道でありながら行き止まりで車道での秩父へは結ばれていなかった。雁坂峠を越える秩父往還当時の徒歩の道だけだった。
ゲートには料金所があり普通乗用車710円だ。上ったり下ったり大きくカーブしたりの長いトンネルを抜けるとすぐ次には奥秩父トンネル、そして短い2つのトンネルを抜けると荒川の支流豆焼川の峡谷にかかる赤い橋“豆焼橋”を渡った先に展望台がある。
山梨側の雁坂トンネル入り口
山梨側の雁坂トンネル入り口

豆焼橋と秩父トンネル
豆焼橋と秩父トンネル
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道路沿いには氷柱に飾られた滝も
道路沿いには氷柱に飾られた滝も

●栃本関

山を下ると大峰トンネルの手前から大滝道路と旧道に分かれる。旧道はかつての秩父往還で、共に大滝村で合流する。荒川の源流、現在は秩父ダム湖の上、V字状の急な斜面にへばりつくような畑や民家は昔ながらの奥秩父の風景だ。
その上に一本の道、そこはかつての街道で古い家が並ぶ。そのひとつが「栃本関跡」であった。関東への「入り鉄砲」、関東からの「出女」を厳しく取り締まったという関所は保存状態もよい。

秩父往還の栃本関跡
秩父往還の栃本関跡
旅籠だった昔を偲ばせる栃本宿の家
旅籠だった昔を偲ばせる栃本宿の家

栃本集落には女人講の石柱もあった
栃本集落には女人講の石柱もあった
野の仏
野の仏

栃本関所跡からは往還を見渡せる
栃本関所跡からは往還を見渡せる
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秩父湖
秩父湖

●三峯神社

神社東方に聳える雲取山(標高2,017m)をはじめ白石山、妙法岳といずれも2,000m級の峰の連なる山のふところにいだかれていることから三峯神社という名がついた。

三峯神社からの展望
三峯神社からの展望
歴史は遠く日本武尊からはじまる。景行天皇が皇子武尊を東方に遣わされたとき、この地は「山川が清く美しいところ」ということで、当地に宮を創建したのが神社の由来とか。
その後、弘法大師が十一面観音の像を刻み、三峯宮の脇に本堂を建て、天下泰平、国家安穏を祈って宮の本拠地とされた。こうして少しずつ仏教色を増し、神前奉仕も僧侶によることが、明治維新まで続き、神仏分離により寺を廃して神社と号したという。

広い境内には本殿、拝殿、神楽殿など数々の建築、建造物からなり、地上15mの日本武尊の銅像にはいささか驚かされた。
展望台からは秩父市が一望される。また神社奥宮は、妙法ヶ岳山頂に鎮座する。徒歩1時間30分。
神社へは普通ロープウェイで上るが、冬季は休業。他に秩父ダムから約10km車が通行できる道路がある。「お父さんは車、お母さんとボクはロープウェイ」の立て看板には思わず吹き出した。ちなみに駐車場料金は500円。
三峯神社本殿
三峯神社本殿
/ロープウェイ 往復1,650円、TEL 0494-54-0027

●大滝村

荒川の源流に位置し“奥秩父の原生林”といわれ森林資源の宝庫といわれている。かつては幕府直轄の天領に定められ、御用木の備蓄林でもあったところ。いまでも豊かな森林は、間もなく新緑の季節を迎え、ハイカーや釣り人などで賑わうと、樹木の枝はらいの仕事をしていた人の話だった。
“♪雲のなあぇ 雲のさわ立つ あれさ〜奥秩父よ〜”と唄われた秩父音頭は奥秩父の自然が見事に表現されている。三峯神社から白石山方面を眺めていると、にわかに山の頂から、まるで火山噴火のように「さわ立つ雲」を見た。

秩父山地の北面の展望
秩父山地の北面の展望
噴火のように吹き出す雲。さわ立つ奥秩父
噴火のように吹き出す雲。さわ立つ奥秩父
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秩父には沢山の鉱泉が湧く。「大滝温泉・遊湯館」施設はもその一つで、日帰り入浴場だ。
泉質は「オリュム・塩化物」でアレルギー性呼吸器疾患(花粉症)にも効果ありとか。第三セクターで運営するこの施設は道の駅も兼ね物産販売店もある。
また「大滝村立歴史民俗資料館」もある。
/入浴料 600円、資料館 200円
  TEL 0494-55-0126
大滝温泉。檜の巨木の柱は見事
大滝温泉。檜の巨木の柱は見事

山を下ると柔らかな山容
山を下ると柔らかな山容
国立公園の標識
国立公園の標識

次回は荒川村から秩父市への巡礼の旅です。



○関連記事

彩甲斐街道と秩父巡礼の旅(2)(2005/3)
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花だよりや紅葉情報、日帰り温泉情報などの他、四季の周遊コースプランもある。
Web Guide 秩父
観光案内だけでなく公共施設や医療機関まで、丸ごと秩父の総合情報サイト。

取材:2005年2月