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彩の国(埼玉)小川町から秩父へ

ドライブライン

川船の客から悲鳴も上がる 秋も深まった小川町、長瀞、秩父市をたどった。埼玉は古代「武蔵国」とよばれていたが、開発されたのは徳川家康が川越に宿を置いてからという。
江戸時代中期に江戸での紙需要を一手に引き受けていたのが和紙産業の小川町。断層崖と岩石段丘などが約4kmにわたって続く峡谷の景勝地が長瀞。そして今年も12月には300年も続く伝統の「秩父の夜祭り」が行われる秩父神社。埼玉北西部は思いのほか見応えがあった。

このほか秩父には日本百番観音に数えられる34ヶ所の観音霊場がある。東京から距離的近いので日帰りの予定で出かけたのでかなりきついドライブとなった。秩父市あたりで一泊することを薦めたい。


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ドライブライン

<コース>
東京−(関越自動車道)−嵐山小川IC−小川町−長瀞−秩父−八王子−(中央自動車道)−東京
行程 約200km

ルート付近のリンクポイントをクリックしてみてください

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●小川町

八王子と高崎を結ぶJR八高線と東武東上線小川町駅を中心に広がる町は“和紙の町”として知られている。また絹織物や建具、造り酒屋とかつては外秩父の山々に囲まれた盆地の自然を生かした産業が盛んなところだった。
いまは和紙や絹織物も職人の数は少なく、関東灘と異名をとった酒蔵も3軒となった。だが町の中央には槻川が流れ、いまもかつての面影を残す古い家々が町の中や街道沿いに点在し、郊外には畑が広がり、山裾を東武東上線の電車が心なしか、のんびりと走っているように見えた。
和紙工房への標識
和紙工房への標識

電車も心なしかのんびり走るように見える
電車も心なしかのんびり走るように見える
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長閑な農家も点在
長閑な農家も点在

●埼玉伝統工芸会館

町の中心部から少しはずれた国道254号線に「伝統的技法の保存と継承の育成」をモットーに、また「生活に潤いと美しさ」という願いを込めて小川町が建設した施設。ここは「道の駅おがわまち」でもある。
和紙をはじめ、織物・染物・羽子板・鬼瓦・鯉のぼり・町の銘酒 や漬け物など埼玉の特産物を販売する他、別棟のギャラリーでは紙すきの実演室がある。ここでは和紙づくりを体験できる「和紙工房」や和紙に描いた水彩画やちぎり絵などの作品、織物などが展示されている。
/入場料 300円、TEL 0493-72-1220
伝統工芸会館に入ると見事な和紙
伝統工芸会館に入ると見事な和紙

伝統工芸会館には竹細工もある
伝統工芸会館には竹細工もある
和紙は織物のように美しい
和紙は織物のように美しい

●紙すきの里

埼玉伝統工芸館と通りをはさんで和紙を製作販売を営む久保昌太郎氏の工房などだ。庭には紙の原料である桑科の植物で落葉低木の“こうぞ(穀紙)”が植えられている。
“こうぞ”の幹の皮をはいで干し、それを半日煮た繊維を「ねり」「のり」などといわれる植物粘液を使用して手すきしたものが和紙の代表だそうだ。そのほか他の樹皮からも作られる。

コウゾは葉が落ちる頃切り取る。皮が和紙の原料
コウゾは葉が落ちる頃切り取る。
皮が和紙の原料

細川紙を漉く職人も少なくなったと言う
細川紙を漉く職人も少なくなったと言う

いくつもの工程を経て作られる和紙は、現在は高級品として書道や日本画には欠かせない。工芸的な用途にも使われている。
しかし、原料である“こうぞ”のほとんどはタイから輸入されているという。「原料だけならいいが、いまではアジアの国々で機械で作られた紙が輸入され“和紙”として出回っている」と84歳という久保昌太郎氏は語った。「和紙の町、小川町で昔ながらの和紙づくり職人は7人くらいしかいない」ともいう。

和紙の原料、コウゾの皮(左)を釜で茹でる
和紙の原料、コウゾの皮(左)を釜で茹でる
漉いて和紙に変える
漉いて和紙に変える

小さな織機で機織りを教わる
小さな織機で機織りを教わる
漉き上がった和紙を丁寧に重ねる
漉き上がった和紙を丁寧に重ねる

全国から和紙づくりに憧れてやってくる若者もいるが、彼らの多くは実用の伝統的な職人を目指すのではなく、アーティストとしての和紙づくりを志している人たちだとも。伝統工芸を伝えていくのは困難がともなうようだ。

●長瀞(ながとろ)渓谷

岩畳への道は土産物屋が軒を連ねる
岩畳への道は土産物屋が軒を連ねる
荒川に沿って走る国道140号線、国道とほぼ平行して続く秩父鉄道の「長瀞駅」から徒歩約5分、約4kmも続く奇勝・奇岩の美しい長瀞の中心部“岩畳”へ。
20億年という遠い昔、地下の深いところで圧力をうけて隆起した岩に、秩父山系をけずって流れる水によってこの美しい峡谷を作り出された。結晶片岩の岩石段丘は岩畳と呼ばれ、対岸の秩父赤壁といわれる絶壁には明神の滝がある。長瀞は日本地質学の発祥の地でもあり、大正13年(1924)国の天然記念物に指定された。

峡谷の急流も川幅の広くなったこのあたりで、流れも一服したように淀む。清澄な流れと地殻変動を物語る荒々しい岩、その絶壁の上を覆う樹木は絶妙な自然のバランスのとれた美。春の新緑、秋の紅葉時は岩畳の上は人であふれ、川面は舟下りやラフティング・カヌーなどを楽しむ人で賑わう。

●舟下り

奇勝群を眺め新緑や紅葉を愛で急流を下る水しぶきに声をあげながら舟下りを楽しむ。
全長約6kmを2つのコースに分け、岩畳を起点に上流の皆野町方面親鼻橋から下るAコース、岩畳から下流の寄居町方面高砂橋間を下るBコースがある。

長瀞・川下りの船着き場
長瀞・川下りの船着き場
♪…秩父長瀞、あの岩畳…
♪…秩父長瀞、あの岩畳…

川船の客から悲鳴も上がる
川船の客から悲鳴も上がる
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急流は間もなく瀞に変わり、のんびりと岩の間を下る
急流は間もなく瀞に変わり、
のんびりと岩の間を下る
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2人の船頭が棹と舵で巧みに川船を操る。緩流と急流の変化に富んだ荒川の流れや両岸の絶壁に落ちる滝、そして奇岩の眺めを楽しめる。運行時間はどちらも30分ほどだ。
紅葉の盛りを過ぎる11月半ばにはこの舟下りも終わるが、水量によっては12月も運行することもある。
/料金 1,550円、TEL 0494-66-0950

●秩父神社

長瀞から秩父市までは国道140号線を約20km。「道の駅ちちぶ」の近くで分かれた国道299号線沿いにある。
2000年余りの歴史を持つといわれている秩父地方の総社。戦国時代武田信玄の軍勢によって焼かれ、現在の本殿は徳川家康が再建したもの。本殿・幣殿・拝殿をつないだ荘厳な権現造りだ。

秩父神社
秩父神社
秩父神社本殿
秩父神社本殿

拝殿の正面には左甚五郎作の「子育ての虎」横に回り込むと「つなぎの龍」、また裏には「北辰の梟」の彫刻がある。梟は洋の東西を問わず知恵のシンボルとされているように、ここでも学問に霊験あらたかとされている。
家康は、寅の年、寅の日、寅の刻生まれということで、虎の彫り物がある。面白いのは三匹の「お元気猿」。三猿といえば日光東照宮の「見ざる、言わざる、聞かざる」が有名だが、同じ三猿でも秩父の「お元気猿」は「よく見・よく聞いて・よく話そう」なのだ。同じ徳川家ゆかりの社でありながら全く違う表情が面白い。

本殿正面左にある子育ての虎。左甚五郎の作という
本殿正面左にある子育ての虎。
左甚五郎の作という

虎と同じ左甚五郎の作と言われるつなぎの龍
虎と同じ左甚五郎の作と言われるつなぎの龍
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●秩父まつり会館

毎年12月2日と3日に秩父神社への奉納として有名な「秩父の夜祭り」が行われる。京都祇園祭、飛騨高山祭とならんで日本三大曳き山祭に数えられ、無形民俗文化財でもある。寛文年間(300余年前)にはすでにはじまっていたという。笠鉾2基、屋台4基が牽引される。
朝から屋台、笠鉾を曳き回し、屋台の芸座と呼ばれる歌舞伎舞台では屋台芝居が行われる。夜には6基の山車が無数の提灯に灯をともし、約1,000mも離れたお旅所へと曳き上げられる「斎場祭」がおこなわれる。この間2万発にものぼる花火が打ち上げられ冬の夜空を舞う。これが夜祭りのクライマックスだ。
秩父まつり会館には山車もある
秩父まつり会館には山車もある

日本全国から見物客が集まり、今年はすでに宿は予約で満員。電車の利用が最適だが、当日は小学校などの校庭や公共の広場が駐車場として開放される。午前中に秩父市へ着けば、なんとか駐車場が確保できるだろうとは、地元の人の話である。
秩父夜祭りをいつでも見られるようにしたのが、この「秩父まつり会館」だ。
実物大の笠鉾と屋台、それに取り付く人々の背後には、秩父の山々がシルエットとなって浮かび上がる仕掛けだ。祭に関するものも展示されている。映写室ではワイドスクリーンに祭の風景が映し出され、屋台囃子の音とともに夜祭りの興奮も味わえる。会館は秩父神社に隣接している。
/入場料 400円、TEL 0494-23-1110

このほか秩父市とその周辺には“秩父札所三十四ヶ所観音霊場”がある。室町時代後期から秩父札所が定着したと考えられている。そして江戸時代になると観音信仰が庶民の心の支えとなって、秩父巡礼がはじまったという。いつの日にか、この素朴な秩父観音巡礼の旅を紹介したいと思う。



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秩父観光協会
秩父夜祭りをはじめ観光スポットや宿泊施設、味覚・みやげ情報などが見られる。
彩の国ふるさと秩父観光情報館
紅葉情報や花だより、日帰り温泉情報などの他、四季の周遊コースプランもある。

取材:2004年11月