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岩手・秋田栗駒山麓の紅葉と温泉(1)

ドライブライン

栗駒山系の秋 10月も半ばを過ぎたころから、今回のドライブを企画していたが、なかなか天候が定まらないばかりか、暖冬の影響で紅葉の時期がずれ込んでいた。天気図と紅葉前線を見ていたそんなある日、東北地方に晴天が2〜3日続きそうという情報を得た。

岩手県北上市から、和賀川沿いに奥羽山脈を越えて秋田県横手市へと続く国道107号線を辿り、国道周辺に点在する温泉を訪ねた。現在は国道とほぼ平行して秋田自動車道が走り、約30〜40分で横手市に着くが、あえて昔ながらの山道を選んだ。
そして目的地でもある栗駒山麓の小安峡温泉、秋の宮温泉をはじめ秘湯といわれる天然温泉と、紅葉真っ盛りのブナの森、錦織りなす山々を堪能しながらのドライブだった。
また栗駒山から一関に通じる国道342号線からは見渡す山の紅葉と樹齢を重ねたブナの森の中を走る。実に心癒されるエリアである。

季節の移り変わりは早く、今年も秋たけなわ紅葉が見頃という時は一瞬に過ぎて行く。こういう四季を彩る取材旅行は、いつものことながら同時進行とはいかないのが残念だ。だが、自然の風景はまた巡り来る。また来年の紅葉を期待しつつ、今年の紅葉の見事さをお伝えしたい。


サムネイル1 サムネイル2 サムネイル3 サムネイル4 サムネイル5 サムネイル6

ドライブライン

<コース>
北上市−(国道107号線)−横手市−(国道13号線)−湯沢市−(国道108号線)−秋の宮温泉郷−(県道301号線)−川原毛地獄−泥湯温泉−(県道51号線、307号線経由)−稲庭城−小安峡温泉−(県道282号線)−須川温泉−(国道342号線)−平泉−(国道4号線)−一関

ルート付近のリンクポイントをクリックしてみてください

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●国道107号線

奥羽山脈の麓といえば、温泉の宝庫だ。まだ昔ながらのひなびた温泉や、湯治目的の自炊の宿などが残っているような気がするのは都会人の勝手な郷愁としりながら、もしやと思いながら地図を頼りに温泉地を探す。
北上市街をわずかに離れると、すでに刈り入れされた田んぼの向こうに色づきはじめた山々が浮かぶ、日本の農村の原風景が広がっていた。

栗駒山系の秋
栗駒山系の秋
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栗駒山系の秋
栗駒山系の秋

岩手県側からの栗駒山
岩手県側からの栗駒山
今では珍しくなった畑の風景(岩手南西部)
今では珍しくなった畑の風景(岩手南西部)

平成19年版の観光マップだが、かなり細かく観光地、温泉地などが記載されているものを頼りに、北上市から約10kmにあるはずの「岩沢温泉」を訪ねたが、後継者がいないため数年前に閉鎖されたと、元温泉宿の前に住む人が教えてくれた。この他、秋田との県境に近い「三又温泉」も同じような理由で閉鎖されていた。

●秀衡街道と金鉱跡

ダム湖「錦秋湖」を見下ろすところに道の駅錦秋湖があった。この駐車場の案内図によると、現在、秋田自動車道のトンネル付近には、その昔、「秀衡街道」があったという。この山の中に金鉱山跡が2箇所ほど残る。いまはハイキングコースになっているが、秋の豪雨で道が崩れ、通行止めになっている箇所もあると、たまたま測量の仕事で山に入るという人が教えてくれた。こんな険しい山道を昔、金鉱で働いた人は原石を背負って歩いたのか…。今はその足もとを、トンネルを抜けて走り去る車が、谷を隔てて垣間見ることができる。
鷲之巣金鉱跡。いくつもある岸壁の穴が坑道入り口
鷲之巣金鉱跡。いくつもある
岸壁の穴が坑道入り口
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測量技師に教えられた「秀衡街道」には「鷲の巣」と呼ばれる金鉱山跡があった。国道107号線を錦秋湖付近から橋を渡り、林道のような細い道を約4km行った岩山に、その跡はあった。垂直に近い崖に無数の窓のような穴がある。藤原秀衡がここから金を運び中尊寺金色堂に使ったと伝えられている。
地図上ではここより道は細々と湯川温泉に繋がっているが、途中道路崩壊で通行できなかった。

松の生えた小山が陣地
松の生えた小山が陣地
八幡太郎の陣跡
八幡太郎の陣跡

●湯田温泉郷県立公園

北上市と横手市を結ぶJR北上線、その県境に近い「ほっとゆだ」駅を中心に温泉が数多くある。駅舎そのものの半分が日帰り入浴温泉で、その名も「ほっとゆだ」である。平成元年(1989)陸中川尻駅から駅名を変え、岩手県西和賀町の温泉をアピールしようとしたそうだ。「地元でもこの駅名には馴染めず、いまだ反対者も少なくない」と地元の人の話だった。
北上線ほっとゆだ駅(元陸中川尻駅)は右が駅、左は温泉
北上線ほっとゆだ駅(元陸中川尻駅)は
右が駅、左は温泉


雨上がりの山と踏切(岩手・岩沢)
雨上がりの山と踏切(岩手・岩沢)
ほっとゆだ駅は1日に北上方面9本、横手方面10本の便がある
ほっとゆだ駅は1日に北上方面9本、
横手方面10本の便がある


湯田温泉郷・焼地台付近
湯田温泉郷・焼地台付近
焼地台公園への吊り橋
焼地台公園への吊り橋

●湯川温泉

ほっとゆだ駅から約4kmの山間にある温泉街で、狭い谷間に20数軒の旅館がひしめくように並ぶ。大正時代から続く温泉は、昔は湯治湯として賑わい、出途の湯、中ノ湯、奥の湯の3つの湯からなっている。湯治客のための自炊部屋のある宿もあるが、温泉街の奥には場違いなほど大きな旅館が建ち、湯治場の面影は薄い。

●和賀川の温泉

JRほっとゆだ駅から北へ県道1号線和賀川沿いには数多くの温泉がある。あるところは一軒家の宿だけだったり、あるところは旅館の並ぶ温泉街、またあるところは町の中に温泉宿が点在したりする。そして日帰り入浴温泉も7箇所ある。しかし、そのほとんどはバブル時期や温泉ブーム時に新築または拡大改築したとあって、昔の温泉の雰囲気はない。また大きな旅館が廃業されていたり、活気のない温泉街もあった。
和賀川の上流に向かって、湯槽の一部に玉石を敷き詰め、足ツボ効果を狙った歩行コースなどのある一軒宿の大沓温泉、 周囲を林に囲まれた薬師温泉、十数軒の旅館を持つ湯本温泉、日帰り温泉のふれあいゆう星館、キャンプ場やスキー場に隣接するサウナもある志賀来温泉など、それぞれの持ち味を生かした温泉場はまだまだある。
なかでもユニークなところは「砂ゆっこ」だ。

湯本温泉を流れる和賀川に落ちる白糸の滝
湯本温泉を流れる和賀川に落ちる白糸の滝
湯本温泉
湯本温泉

湯本温泉の地蔵さん
湯本温泉の地蔵さん
熱い湯は飲用できる
熱い湯は飲用できる

●砂ゆっこ(槻沢温泉)

町内から産出される天然珪砂を豊富な湯量と98度という高温の湯で熱した砂風呂である。宮崎県指宿などで有名な砂風呂だが、海砂と異なり山砂はどっしりと重い。浴衣に着替えて熱い砂場に寝ころぶと、スコップをもった従業員が体に熱い砂をかけてくれる。
熱くてずっしりと重い砂の量は希望すれば調節してくれる。約15分間熱く重い砂の中で、じっとりと汗ばむ。砂を落として、湯量たっぷり源泉かけ流しの湯に浸かるとダイエットにも効果があるとか。いつも利用客でいっぱいだそうで、休日などは1時間待ちという。
運営はどこでも赤字経営が当たり前になっている第三セクターと聞いて驚いた。アイデアひとつで大黒字、他も見習って欲しいものだ。

以上の温泉場の問い合わせ先/岩手県西和賀町役場観光商工課 TEL 0197-82-3290 または観光協会 TEL 0197-81-1135

98度の温泉で山砂を熱した「砂ゆっこ」
98度の温泉で山砂を熱した「砂ゆっこ」
砂風呂。このあとは普通の掛け流し温泉に入る
砂風呂。このあとは普通の掛け流し温泉に入る

秋田県側に入ると大きな温泉ホテル「南郷夢温泉」があった。大宴会場、カラオケルーム露天風呂を持ち、収容人数も123人と大規模だ。
近くの筏隊山神社境内には樹齢1000年以上という「筏の大杉」がある。
木の高さ43m、幹根周囲約12mあり、完全な2本の合体木。杉の産地の秋田にふさわしい大樹である。秋田県の天然記念物指定でもある。
秋田県側に入る
秋田県側に入る

大杉は神社のご神木
大杉は神社のご神木
筏の大杉
筏の大杉

●小町塚(小町堂)

美人揃いといわれる秋田おばこ(娘)は、そのはず美貌と才媛で名高い小野小町が生まれたところといわれている。米の秋田こまちに代表されるように、商品などにも「こまち」の文字がつけられたものも多い。
小野小町の伝承や伝説は全国各地で見られ、不明な点も多い。秋田では昔から生誕地と終焉の地として語られていたところは湯沢市、JR横堀駅近くだ。
小野小町を祭った小町堂
小野小町を祭った小町堂
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小野小町は平安時代の歌人で「はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがみよにふる ながめせしまに」と百人一首に歌われている。13歳で京へ上り、宮廷に仕えた。歌に関しては秀でた才能を持つ人物。後に故郷へ帰り、92歳まで生きたという。

●秋の宮温泉郷

JR横堀駅前付近から県道108号線を約20kmで秋の宮郷の入り口に出合う。ここは温泉街ではなく役内川のほとりに一軒、県道沿いに一軒と数軒の宿が点在するだけの静かな温泉地だ。県道から車で10分ほどの山の中には落差70mほどもある「湯ノ又大滝」がある。
湯ノ又大滝
湯ノ又大滝

滝の先には一軒の温泉宿があった。昔は自炊の湯治客専門だったそうだが、いまは日帰り入浴500円、一泊二食付き9,000円と宿の主人はいった。温泉の泉質や湯場の雰囲気を知りたいので、客のいない風呂場を見せて欲しいと頼んだところ、見るだけでも500円という。
古びた建物、きしむ廊下、傾いた障子や板戸の奥に小さな浴槽が2つ。確かに源泉かけ流しだが、湯量は多くはなかった。こんな山奥の温泉にも今の風が吹いていた。

●川原毛地獄

秋の宮温泉郷から小安峡温泉へ抜ける県道310号線は、川原毛地獄泥湯温泉への道である。山々を錦に飾る見事な紅葉と晴天の空、急なカーブの連続の、その一つを曲がる度、思わず歓声を上げたくなるような木々の色。
その紅葉の山々に忽然と現れた一木一草も生えない白い山 は古くから羽州の通融嶮(つうゆうけん)と呼ばれ、下北半島の恐山、越中(富山)の立山とともに日本の三大霊山の一つであった。王朝時代から多くの修験者や参詣者が訪れ、女人禁制の山であった。
川原毛地獄。噴気が絶えない
川原毛地獄。噴気が絶えない

川原毛地獄は硫化水素、硫黄などで白く染まった山肌が紅葉の谷へと落ち込む
川原毛地獄は硫化水素、硫黄などで
白く染まった山肌が紅葉の谷へと落ち込む

川原毛地獄の池
川原毛地獄の池
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大同2年(807)月窓和尚が霊通山前湯寺を建立、天長6年(829)慈覚大師が訪れ法羅陀地蔵と自作の面を奉納した。後に前湯寺は三途川に移された。
ここには血の池地獄や針山地獄などと名がつけられた地獄が百三十六もある。反面、熱湯が噴出して湯の川となる極楽もある。この山からの硫黄採掘は、元和9年(1623)から昭和41年(1966)まで、実に344年間にも及んでいた。
白い山のあちこちから噴煙が上がり、有害成分を含む火山ガスなども噴出しているし、切り立った急な斜面に足を取られないためにも、柵の中は立ち入り禁止となっている。

●泥湯温泉

川原毛地獄を下った窪地にある温泉。その窪地の中からゴボゴボと泥が押し上げられるように噴き上がる。もうもうと立ちこめるガスと湯気、大袈裟にいえば地球の息吹が感じられるところというのだろうか。
宿は3軒、いずれも黒塗りの木造建てだがリニューアルされたもの。全体を昔風の温泉町に仕立てた建物は、山奥らしく風情があって良いが、中で一番大きな旅館は日帰り入浴料630円、足湯も100円と少々高めだ。他の宿は入浴料300円。
湯の主な泉質は、単純硫酸化水素水で湯の色は白濁。宿によって多少泉質が異なるそうだ。

以上問い合わせは、湯沢市商工観光課 TEL 0183-79-5055
泥湯の足湯は“入足料”100円です。殆どの温泉では無料ですが・・・
泥湯の足湯は“入足料”100円です。
殆どの温泉では無料ですが・・・


泥湯温泉
泥湯温泉
ちょっと鄙びた泥湯温泉
ちょっと鄙びた泥湯温泉

泥湯の噴気
泥湯の噴気
道路にも噴気で鉄板が並んでいます
道路にも噴気で鉄板が並んでいます
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これより岩手・秋田栗駒山麓の紅葉と温泉(2)へ つづく



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取材:2007年10月